【コラム】敗北や挫折に学ぶスポーツ

プレジデンツ杯の真の勝者

 だが、それから12年後、韓国の野球は世界最高の選手たちが集まるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)でトップクラスの実力をアピールした。「韓国の野球は自分たちよりも格下」と言っていた日本の選手たちに、緊張と焦りの気配が漂った。これまで何本もホームランを浴び、三振を取られても、挫折せずに骨身を削って努力を怠らなかった結果だ。

 2018年に江原道平昌で開かれる平昌冬季五輪に出場する男子アイスホッケー韓国代表チームは現在、世界ランキング第23位だ。韓国より3ランク上には日本がいる。もう少し踏ん張ればアジア最強も狙える。しかし、これも10年前は夢のまた夢だった。現在、韓国の実業団チームでトップの安養ハルラは、日本のチームに練習試合を申し込んだが何度も門前払いされている。それでも繰り返し足を運んで申し込み、懇願してとうとうその門戸を開いた。そうしてアジアリーグが発足、韓国の選手たちは日本の波状攻撃にゴールを入れられ、強烈なタックルに倒れながら勝つ方法を体得した。安養ハルラはその後、公式戦で3回も1位になり、チャンピオン戦で2度優勝した。

 スポーツは数多くの敗北と挫折の中から希望の芽を出す。そして、痛快な逆転ドラマは常に主演俳優を探している。思い通りの生き方がままならない昨今、スポーツが教えてくれる教訓を胸に暮らしたい。

スポーツ部=姜鎬哲(カン・ホチョル)次長
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