長崎県は今年夏に流失した人工漁礁が釜山沖で発見されたことについて、13日に同県の担当者が蔚山海洋警備安全署を訪れ感謝の意を伝えた。
同署によると、8月20日午前、釜山市機張郡鶴里港の東20キロメートルの海上で長さ7.5メートル、直径2メートルの円筒状の物体が漂流しているのが発見されたという。
この時、慶尚南道統営・昌原から全羅南道麗水にまで問い合わせた末、この漂流物が人工漁礁だということを突き止めたが、韓国で使用されているものではないことが判明した。
同署は人工漁礁を蔚山海域まで安全にえい航し、蔚山地方海洋水産庁に引き渡した。
長崎県漁港漁場課のナカタ課長ら関係者7人が13日、蔚山海洋警備安全署を訪れ、同署が発見した人工漁礁について、対馬近海に合計6個設置されたものの一部で、台風などの影響で流失したものだと説明した。
流失した人工漁礁のうちの1つが長崎県沿岸から約157キロメートル離れた韓国の海上で発見されたということだ。
長崎県の関係者らは「1個時価1億5000万円に達する人工漁礁をそのままの状態で発見してくださったことに深い感謝の意を表する。今回の事例が両国の友好関係にも役立つことを期待する」と述べた。
長崎県では人工漁礁を日本に持ち帰り、流失した経緯などを調査する方針だ。
同署のキム・ヨンジン署長は「発見時、漂流物は船舶通行が頻繁な航路上に位置しており、まかり間違えば大事故につながるところだった。今後も船舶の安全のため海上漂流物を発見した際は関係機関と協議して迅速に回収し、所有者に引き渡せるよう、積極的に協力していきたい」と語った。