ユネスコ記憶遺産登録も、捏造と誇張で塗り固められた「南京大虐殺」の真実

2015/10/15 19:00 日刊サイゾー

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 こんにちは。中国人漫画家の孫向文です。
 
 2015年10月10日、ユネスコは、旧日本軍が中国の南京市において一般人を大量に虐殺したとされる、いわゆる「南京大虐殺」に関する資料を世界記憶遺産に登録しました。これに対し日本政府は抗議を行い、ユネスコに対する分担金支払いの凍結をほのめかしましたが、南京大虐殺は中国国民にとって旧日本軍の侵略行為を象徴するものとなっているため、今後日本側の対応を受け、反日感情が高まることが懸念されます。

 日本の保守派の中には、南京大虐殺自体を捏造された事件と訴える人もいますが、ほぼすべての中国人は、虐殺行為があったことは事実だと捉えています。ただ、「30万人」という中国政府が発表する犠牲者数がプロパガンダのために誇張されたものであることは、中国人の中にも気づいている人は多いのです。先日の天津大爆発にしてもそうですが、災害時の犠牲者数の捏造や事実隠蔽は中国政府の常套手段ですので、大半の国民は政府の公式発表など信用していません。そのため、中国においても日本と同様、「実際の犠牲者は何人か?」という話題がネット上で頻繁に出ています。
 
 今回の件でも、さまざまな世論が飛び交っています。ネット上の掲示板を閲覧してみると「日本に武力行使をしろ!」と過激な論調も飛び出す一方、少数派ながら「中国政府側の指示により、事実が捏造された可能性がある」と冷静な分析を求める声もありました。こうしたごく数名の分析派が「中国の歴史教科書には、1982年まで南京大虐殺に関する記述は一切なかった」という書き込みを行いましたが、その意見に対して「売国奴」などと批判が殺到し、激しい論争が繰り広げられています。

 さらに詳しくこの分析派の意見をご紹介すると、中国の歴史教科書を調べた結果、虐殺行為に関する記述はまったくなかったというものと、「中国で日本軍による虐殺があった」程度の簡単な記述はあったという、2種類の証言がありました。ちなみに、中国の教科書は日本とは違い、国定による1種類のみです。ただ「犠牲者が30万人以上」など南京大虐殺に関する詳細は、82年以前はまったく記述がなかったのは事実のようです。「教科書に記述がなくても、南京大虐殺がなかったという証拠にはならない」という批判も起こっていますが、こうした事実を見る限り、南京「大」虐殺は82年に捏造された可能性もありそうです。

■南京大虐殺は、なぜ生まれた?

 南京大虐殺が捏造されたことを示す、有力な証拠があります。82年、当時旧日本社会党の委員長に就任した田邊誠氏は、旧日本軍が南京市で行った虐殺に関する記念館の設立を求めて当時の中国政府に交渉を行いました。中国政府側は資金難を理由に提案を断りましたが、旧社会党から3,000万円程度の寄付金が贈呈されたことにより、記念館が設立されたのです。その直後から写真や資料など、南京大虐殺に関するさまざまな証拠が中国政府から開示されるようになりました。ですが、この「売国」的な旧社会党の行為は中国国内で発表されていません。なぜなら反日政策を掲げる中国政府にとって、日本の政党が中国側に加担したという事実は都合の悪い情報だからです。

 こうして82年に突如として浮かび上がった南京大虐殺ですが、現在でも多くの国民が日本に対して反感を持つ大きな要因となっています。これは僕の大学時代のエピソードですが、クラスメイトに日本のサブカルチャーに興味を持つ中国人(L君)がいました。L君は日本人の友達を作ろうと多くの日本人留学生に声をかけましたが、彼が留学生たちに行った質問というのが「南京大虐殺を認めるか?」というものでした。日本の文化に興味を持ちながらも、政治的には反日派だったL君は、南京大虐殺を肯定することを交流の条件としたのです。当然、留学生たちはL君を敬遠します。

L君は僕に助言を求めてきましたが、その際、僕は「日本人は君に復讐心があると思っている」と答えました。すると、L君は「もし日本人が再び中国に侵略して、孫君の家族を強姦して殺したらどうする?」と質問してくるに至り、僕はL君とその問題について話すことをあきらめました。彼をここまで意固地な反日にしてしまったのは、ひとえに教育にほかなりません。

 中国の歴史教科書には南京大虐殺の証拠として、数々の残虐な写真が掲載されており、その写真を見た子どもたちは反日感情を強めます。僕自身も子どものころは写真を見て強い衝撃を感じ、それが本当にあったことだと信じていました。日中関係を良くするのであれば、今後、日本としては、絶対に中国に真偽不明で売国的な情報を伝えてはいけないのは言うまでもありませんが、中国の歴史における捏造や誇張にも、しっかりと中国、ならびに世界に対しても真実を伝えていかなければならないでしょう。

●そん・こうぶん
中華人民共和国浙江省杭州市出身の31歳。中国の表現規制に反発するために執筆活動を続けるプロ漫画家。著書に、『中国のヤバい正体』『中国のもっとヤバい正体』(大洋図書)、『中国人による反中共論』(青林堂)がある。
https://twitter.com/sun_koubun

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