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中国でマグナ・カルタ800年展を中止 「法の支配」や立憲政治は“タブー”?
14日付の英紙タイムズによると、英憲法の基礎となったマグナ・カルタ(大憲章)の発布800周年を記念し、北京の中国人民大で予定されていた13世紀の写本の展覧会が、中国当局の圧力で急きょ中止された。
マグナ・カルタは王に対して権力の制限を認めさせ、「法の支配」や立憲政治の原型となった。共産党の一党支配が続く中国では、憲政実現を訴える弁護士らの活動を民主化運動とみなして弾圧している。当局は、展覧会は政治的に機微な活動と判断したとみられる。
写本は800周年を記念し、世界で巡回展示する計画。中国人民大ではアジアで初めて公開される予定だった。結局、英大使公邸に持ち込まれ、英大使館で登録した人々を対象に限定公開することになった。
中止を知った学生らに失望が広がったが、大学側は「行事について承認を得ていなかった」と説明したという。(共同)