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シュフ競技5種目で競います
近代オリンピックの父、クーベルタン男爵はいった。
「オリンピックは、勝つことではなく参加することに意義がある」と。 しかし、なみなみならぬ努力と才能がなければ、オリンピックに参加することはかなわない。 ならば、誰でも気軽に参加できる、そんな新競技を考えればいいのでは? はい、考えました。「シュフ五種」です。 > 個人サイト 新ニホンケミカル TwitterID:tokyo26 「シュフ五種」略して「シュフ五」ひとはだれでもシュフになり得る。
「シュフ」というのは、主婦、主夫をひっくるめた言い方で、「家事をするひと」程度の意味に受けとっていただければと思う。 それを踏まえてもう一度いう。ひとはだれでもシュフになり得る。 既婚者はもとより、ひとり暮らしであっても炊事、洗濯、掃除はしなければならない。そんなシュフの仕事をそれぞれ競技化したものが我々の提唱する「シュフ五種」である。 オリンピックの「近代五種」は「射撃」「フェンシング」「水泳」「馬術」「ランニング」の5競技をこなして競うが、シュフ五種目は「掃除機400m走」「ペットボトル遠投」「むいたことないフルーツカット」「チラシフラッシュ記憶」「おばちゃん乗り」の5競技で競う。 5競技の詳細は以下のとおりだ。 掃除機をかけながら、トラック一周400メートルを走り、タイムを競う
空のペットボトルの包装をとって遠くまでぶん投げ、距離を競う
チラシに書かれた商品の値段を1分で記憶し、多く正答できた者が勝ち
むいたことないフルーツをカットし、食べやすくカットできた者が勝ち
おばちゃん乗りがいちばんキレイにできるものが勝ち
誰もがやったことあるシュフの基本的な動き。それを競技化したものである。参加するためのハードルは低い。つまり、どんなひとでも参加できる競技。それが「シュフ五種」である。
以上、偉そうな能書きをたれたが、この記事はチラシ検索アプリ「シュフモ」のコラボ記事である。シュフモ→シュフ五→シュフ五種→近代五種。そう、ダジャレだ。遠回りだけど。 コラボ記事の企画をわかりにくいダジャレで押し切るメンタルの強さをほめて欲しい。 競技場借りきったぞ!
ダジャレの企画に本気のひとがきた「シュフ五種」を行うにあたって借りた競技場に、こんかいこのシュフ五種に参加する三人が集まった。
デイリーポータルZ編集の古賀さん、石川さん、ニフティの中務(なかつか)さんだ。 左からデイリーポータルZ編集部の古賀さん、石川さん、ニフティの中務さん
古賀さんも石川さんも既婚者なので、もちろんシュフ歴は長い。その点は心配ないだろう、しかし、中務さんはまだ独身の26才。シュフ業にじゃっかんの不安はある。
しかしながら、中務さん、じつは昨年までバスケットボール実業団チームの選手で、15歳以下のバスケットボール日本代表選手に選ばれたこともあるという強者だ。 ダジャレの企画に本物のアスリートがきてしまった。 体力では中務さん有利ではあるものの、デイリー編集部ふたりは主婦業の年の功で勝つことができるのか? 競技場の都合で「掃除機かつぎ400メートル走」にさて、まず最初の競技「掃除機400メートル走」である。
当初、掃除機を手で押して400メートル走る予定だったのだが、競技場の都合で、担いで走ることになった。 担いで走ることに一抹の不安を感じる選手たち
小型といっても、さすが家電製品である。持つとずっしりとした重さがある。
これを担いで400メートルである。 まずは第一走者、古賀選手。 位置について……用意
ドンッ!
ひー
スタートした途端、数メートル走っただけでいきなり「ひー」という悲鳴とともに「これきつい!」と音を上げる古賀選手。
最初のコーナーを曲がりきった辺りで、のんきに動画を撮影する石川選手を見つけた古賀選手が、キレ気味に「石川ぁー! これできるかぁ!」と怒号を飛ばしたのが印象的だった。デイリーポータルZ編集部内での序列を垣間見た思いがした。(古賀さんの方が先輩) 怒号を飛ばしながら走る古賀選手
重さ10キロはある掃除機を抱えての全力疾走である。怒号のひとつやふたつ、飛ばしたくなるのもわかる。
しゃべると余計疲れるとわかったのか、黙々と走る
ゴール!
終わった……
ぐったりした古賀選手、走り終わって開口一番「ハァ、ハァ、と、途中、ど、どんぐり落ちてた……」走っている途中、どんぐりが落ちていたのが気になったらしい。リスか。
確かに落ちてた
途中、どんぐりが気になったものの、古賀選手、タイムは 2分27秒85。
今、調べてみたところ、400メートルのタイムは、高校生の陸上部でめちゃめちゃ早い子で50秒ぐらいらしい。 女性で、しかも掃除機を抱えながらという条件を考えると、このタイムは妥当かもしれない。 続いては石川選手。 用意、ドンッ!
なんで走ってんだろう
さすがに怒号を飛ばしたりはしないものの「うぁ」とか「きつっ」といった、うめき声が漏れ聞こえてくる。
うぁー
ゴール!
倒れこんだままピクリとも動かなくなった
タイムは1分55秒52。
ゴールと同時に芝生に倒れこみ、動かなくなった石川選手。第一声が「キモチ悪い」だった。率直な感想だと思う。その後「記憶が走馬灯のように……」とうわ言のようにつぶやいていた。 これは、中務選手にとっとと走ってもらわなければ、死人が出るかもしれない。 スタート!
は、早い!
早い! 中務選手早すぎる。擬音でいうと「キィーン」ってやつである。
よく見たら浮いてる
ただ、さすがに掃除機を担ぎながらの全力疾走は大変らしい。腕を振ったりできないぶん、みてて辛そうなのは最初に走ったふたりと変わらない。
ゴール!
中務選手、ゴールした瞬間「これ、クソじゃま!」と絶叫。
クソじゃまだった掃除機
その気持、よくわかる。
しかし、タイムは1分15秒69。 すごい。掃除機担いでなければ1分切ったかもしれない。 放心状態の選手三人
結果としては、アスリートであった中務選手の圧倒的勝利となった。これ掃除機要る? みたいな微妙な空気もあったが、掃除機がないとただの400メートル走なのでやはり必要なんです。ほんとすみません。
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