子どもたちとの稽古で塩を投げつけられる御嶽海(右)=長野県松本市総合体育館で
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大相撲の松本巡業が14日、長野県松本市総合体育館であった。九州場所で新入幕が確実な同県上松町出身の十両御嶽海(22)=出羽海=が初めて巡業で地元に凱旋(がいせん)した。
木曽が生んだスターに地元ファンも熱狂した。テレビカメラ7台、報道陣約50人も詰め掛けるフィーバーぶりだった。
子どもたちからも大人気だった。御嶽海は12日に麻酔なしで左脇腹のできもののうみを出す緊急治療をしたばかり。初めてとなる子どもとの稽古で、御嶽海からすれば“禁じ手”とも言えそうな「左脇腹攻め」を食らった。「ちょっと痛かったけど、ご当所なんで」と気合で乗り切った。
別の子どもからは顔が真っ白になるほどの塩をかけられた。「Mなんですかね、僕? 盛り上がってくれれば何でもやります」とお笑い芸人ばりに体を張って楽しませた。
ファンの期待に御嶽海もパワーをもらったようだ。「プレッシャーはかかるが、元気いっぱい、新人らしく相撲を取りたいです」。木曽のスターが来場所も地元に吉報を届ける。 (永井響太)
◆後援会もできた
巡業を終えた御嶽海は長野県塩尻市内のホテルで、約220人を集めて開かれた十両昇進と名古屋場所の新十両優勝を祝うパーティーに出席した。小学校時代に通った木曽少年相撲クラブの後輩たちから五平餅100本、毎場所の熱烈な声援、子どもたちも稽古に精進する、という“賞”の目録を受け取った。この日は「御嶽海後援会」も発足した。
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