汚れすぎちまった悲しみに
わたしはきょうまで生きてみました
ときには「誰かの力」を借りて
ときには「誰とも違う」と思って
わたしはきょうまで生きてみました
そして今 わたしは思っています
ベッドで見る天井の木目は最高のアートだ。いつだって「おまえはそのままでいいよ」と言ってくれる。クールな笑みを
この部屋は素敵なスリープ・マシーン。そしてエンタテインメント・ルーム。ヤードセールで買ったリトグラフに、南欧風のパインツリーのテーブル。ウィニー・ザ・プーのマグカップ・コレクション。IKEAのソファに横になりながらテレビを観る。カルビーのポテトチップスを食べながら、手を伸ばせば読みたい本が転がっているし、聴きたい曲が入ったラップトップがある。
極楽だ。このままでいいよね? と思っていた。ところがだ。
『カフェでよくかかっているJ−POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生』というマンガと出合った。数年前に出た本だ。帯にはこう書かれていた。
「自意識の不良債権を背負ったすべての男女に贈るサブカルクソ野郎狂想曲!」
久保ミツロウとか
そして読んだ。
ショックだった。
主人公のカーミィは、普段はOLとして働いているが、ミュージシャンとして世に出たいと願う、だけど何の才能も取り柄もない女だ。将来的には中田ヤスタカにプロデュースされ、アパレルブランドを立ち上げ、モデルも兼ねて、『TV Bros.』で執筆活動という野望を持っている。そのためには人を「使えるか/使えないか」で判断するし、好きでもない男とセックスをして、おしっこを浴びることも
cakesに登録すると、多彩なジャンルのコンテンツをお楽しみいただけます。 cakesには他にも以下のような記事があります。