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WTO 中国に是正勧告 鋼管関税で
10月15日 0時13分

WTO=世界貿易機関は、中国が日本から輸入するステンレス製のパイプに追加の関税をかけているのは、WTOのルールに違反しているとして日本の主張を認め、中国に対し是正を勧告する最終判断を示しました。
この問題は、中国が火力発電所に使われる日本メーカーの高性能のステンレス製のパイプについて、不当に安い価格で販売され、自国の産業に損害を与えるとして追加の関税をかけているものです。
WTOの紛争処理の小委員会は、ことし2月、日本の主張を認める判断を示しましたが、中国側がこれを不服として上訴していました。WTOの最終審に当たる上級委員会は14日、中国国内には同じような高性能の製品を作る競合する企業はないので、中国の産業に損害を与えているとは言えないなどとして、日本の主張を認め、中国に対し、追加の関税を撤廃するよう是正を勧告する判断を示しました。
経済産業省によりますと、去年、日本から中国への高性能のステンレスの輸出額はおよそ166億円で、日本メーカーは現在、年間5億3000万円を超える追加の関税の負担を強いられてきたということです。
WTOで日本の主張が中国を相手に認められたのは希少な資源、レアアースの輸出制限の是正に次いで2例目となり、経済産業省は今回のWTOの判断について、「中国による自国産業への過剰な保護政策をけん制する効果がある」としています。

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