【球界ここだけの話(328)】
あのときの怒りがまだ収まっていない野村克也氏【拡大】
この件については、賛否両論あるだろう。もしも全セの指揮官が巨人の長嶋茂雄監督だったら、そのまま松井秀喜を打たせていたと思う。しかもイチローが登板したのは九回表の二死。「6番・右翼」で出場していた松井が途中交代していたら、あんな状況にもならなかったのだから、今となっては運命のいたずらとしか言いようがない。
そのノムさんは13日に新刊「野村の真髄 『本当の才能』の引き出し方」(青春出版社刊、税別830円)を発売。東京・有楽町の三省堂書店で出版記念サイン会を開催した。
サイン会は1年ぶりとあって、100枚用意された整理券はあっという間に配布終了。終了後には地下駐車場にまでファンが押し寄せ、約20分も異例の延長戦に突入した。
「野球と同じで字にも調子がある。今日は調子が悪い」と納得のいくサインを書けなかったようだが、1枚1枚丁寧に筆ペンで書いた力作をもらったファンが大喜びだったのは言うまでもない。
CSファイナル、日本シリーズとシーズンも大詰めに入ってきたが、これからもノムラ節でファンを楽しませてもらたい。(塚沢健太郎)