異能ベーションが面白そうです!
異能ベーションとは、
日々新しい技術や発想が誕生している世界的に予想のつかないICT(情報通信技術)分野において、破壊的な地球規模の価値創造を生み出すために、大いなる可能性があり、奇想天外でアンビシャスな技術課題に挑戦する個人。ゴールへの道筋が明確になる価値ある失敗に挑戦することを恐れない者。
というイノベーションを生みだす人材を国(総務省)が支援する取り組みです。
詳細は、こちらから御覧ください。
最初は、いまいちかな~と思っていましたが、一次選考の結果を見ると、かなり面白そうです。どんな人達が選ばれたのか気になったので、ネットで調べてみました!
粟井 郁雄さん
Photo by http://www.elec.ryukoku.ac.jp/news/23_02_16.html
「誰も気づかなかった電磁気学の盲点を利用する海中ワイヤレス給電システムの高効率化」
WPT(無線電力伝送技術)を用いた研究を行なっています。なんか、今まで見たこと無いような給電ばかりです。線の引かない給電、どうなるのか楽しみです。
この動画では、壁を超えた給電システムの研究動画です。
ほかにも、ロボフィッシュなど、給電の様々な研究を行なっています。
参考 株式会社リューテック
伊藤 貴一さん
左は慶応大学環境情報学部熊坂賢治教授、右が伊藤貴一さん
Photo by http://sfcclip.net/news2013112909/
「探索的社会調査ツール(データの取得から分析まで)の開発と実践」
熊坂研は、「面白そうな社会文化現象を、面白い社会調査方法で分析する」というテーマで研究を行っている。ネット上の自然言語解析や画像を用いた新しいタイプのアンケートを自主開発し、サブカルチャーなどあまり研究対象にならないような文化現象を分析している。
引用: http://sfcclip.net/news2013112909/
熊坂賢治教授の研究室では、今までにない調査分析を行なって、ユニークな調査をしています。個人的に面白かったのはこちら。
様々なフォントでいやらしい言葉を表示し、どのフォントが扇情的かを調査する「フォントはエロい」だ。実際に体験した来場者は、その奇抜な研究テーマに驚いていた。「フォントはエロい」の結果について、「女性は太くしっかりしたフォントをエロく感じるのに対し、男は、細くやわらかいフォントに興奮することがわかった。少々意外な結果だった。ちなみに、僕は女性の感性に近いという結果だった」と熊坂教授は語った
伊藤貴一さんは、このような調査ツールの開発を行なっていたそうです。
伊藤貴一さん(政・メ3)は「ネットを使った社会調査はたくさんあるが、大体は紙のアンケートをwebに載せただけのもの。そういう退屈なものではなく、今の時代に合った、もっと面白い社会調査をやりたい」と語る。
今までの定量的なものから、定性的なものも、より面白く調査できそうですね!
参考:【ブース】面白い社会調査をしよう! 熊坂賢次研究室、「おしゃべりなロングテール」 | SFC CLIP
岩瀬聡一郎さん
Photo by http://k4wa.com/report/grandprix.html
「スポーツスキルの効率的な訓練や、よりリアルなゲーム体験が可能になる、ナチュラルインターフェイスの実現」
岩瀬さんは、マイクロソフトジャパンが主催している「Kinect for Windows Contest 2013」でグランプリを取っています。
そのグランプリを取ったデザインもかなり面白いです。
face4Dは、Kinect Fusionの機能を美容の効果測定に活かしたアプリケーションです。エステや美容器具の効能は、見た目の印象だけに頼りがちで数値化しにくいために効果が分かりにくいものですが、Kinectが長い時間をかけて少しずつ変化していく人体(顔)の緩やかな変化を可視化、数値化することにより、
・エステや化粧品、器具等の美容(造顔)商品の性能評価
・フィットネスや健康管理等を継続するためのモチベーション維持
・既存業種による、造顔効果をうたった新商品の開発
が可能になります。
テーマとの組み合わせを考えると、かなりイケてるサービスになりそうです。ヘルスケア分野とVR分野の組み合わせは、どちらも成長市場でニーズも高まります。今後、どんなサービスを出していくのか楽しみです。
参考:グランプリ 受賞作品紹介 2013年開催レポート|Kinect for Windows Contest 2013
落合陽一さん
Photo by http://ameblo.jp/ochyai/entry-11345883486.html
「コンピューテーショナルフィールドを用いたヒューマンインターフェースの実現」
落合さんは、TedxTokyoにも出演されるなど、メディアでも多く取り上げられています。最も有名な動画はこちら。
Three-Dimensional Mid-Air Acoustic Manipulation ...
落合さんは、現代の魔法使いと言われるくらい私たちには信じられないことをやっています。科学って、分かりにくいイメージがありますが、落合さんの研究は、感覚に訴えてきます。
異能ベーションという言葉に最もふさわしい人だと思います。300万円を言わず、日本のVCの皆さんも合わせて、彼に10億円無利子で渡したらいいんじゃないかと思います。絶対に僕らに新しい世界を見せてくれるはずです。
参考にしたサイトを上げておくので、ぜひ見てみてください。
ホリエモンが聞く。現代の魔法使い、落合陽一の目指す未来とは。その1 | ホリエモンドットコム
現代の魔法使いこと落合陽一(@ochyai)の作ってきたものまとめ - NAVER まとめ
川原 圭博さん
Photo by http://kawahara.akg.t.u-tokyo.ac.jp/
「宇宙で電子回路を印刷するための技術検討〜宇宙機を作る宇宙機の実現に向けて〜」
川原さんは、東京大学情報理工学系准教授の方です。この人の研究も非常に面白いです。しかも、実用化できれば、私たちの生活が大きく変わりそうです。
Interactive Light Painting: Pu Gong Ying Tu (Dandelion Painting) on Vimeo
紙に電子回路をプリントすると、簡単に光ることができる技術や、
もっと簡単に無線給電の技術が手に入れられる技術が出来るらしいです。
宇宙にも紙の電子回路を展開図のまま、持って行き電気を宇宙スペースに送っちゃうなんて技術もできる可能性があるそうです。
将来的に、コンセントという言葉は死語になるかもしれませんね。
参考:「自然に充電される」「漂う電波を使う」 東大・川原圭博の考える給電システムの未来とは? 前編 | ホリエモンドットコム
狐塚 諒太さん
「CGの世界で最もプリミティブだが最もアーティストフレンドリでない要素「ポイントクラウド」の再発明」
狐塚さんは、クラウドファンディング「Campfire」で、面白いプロジェクトをやっていました。
「CGの世界の火の玉や水の表現を数式ではなくペンタブで表現できるようにする」
ゲームでよく見るあの火や水は、実は数式によってしか表現出来なかったそうです。直感的に、CGの火や水を表現する、この「Sparta」は、非常に面白いです。
アーティストやデザイナーのための製作の敷居を下げる試みは、個人的に応援したいです。これがうまくいけば、プロジェクションマッピングが簡単に出来てしまうかもしれないですよね。
参考:「Sparta」CGの炎や煙を直感的に作れる世界で最初の手描きアプリ - CAMPFIRE(キャンプファイヤー)
小林 博樹さん
小林さんは、東京大学空間情報工学研究部門で助教授をやっています。これからの地球環境を考えるうえで必要な研究をしている方です。
人間が生態系に物理的に接触すれば生態系の破壊は不可避であり、生態系保全には物理的な分断がもっとも効果的な手法である。しかし、自然遺産や天然記念物は観光産業や農林業と密接に結びついおり、完全な分断も不可能である。本研究ではリモートセンサを統合し、遠隔地自然環境とユーザーの間に一体感を創出するインタフェースを提案する。この手法では、ネットワークを利用し遠隔地からの自然環境音の情報を実時間で取り入れることで、癒されるシステム実現を目指している。科学技術の進歩により失われた “自然との一体感“ を情報技術により取り戻すこれまでにないデザイン研究である。
人が踏み入れた土地には、動物は決して寄ってきません。また、環境保全を考える上で、人間のエゴで森を開拓してはいけません。森へ行きたい人間のエゴをどう抑えるか?そのためには、人間の手で、森に近い空間を再現をするしかありません。地球温暖化が深刻な中で、自然と寄り添った生き方をテクノロジーからも考えなければならないですね。
参考:http://www.csis.u-tokyo.ac.jp/japanese/research_activities/member/kobayashi.html
上路 健介さん
Photo by http://jo-ji.net/?page_id=2
「植物とのコミュニーケーションから生まれる未来都市東京 IoT × 森」
上路さんは、非常にユニークな人だそうです。今は、博報堂DYメディアパートナーズにおりますが、元々はIBC岩手放送にいた方で、ネット業界では一時期「岩手の猛者」と呼ばれていたそうです。
テック系に明るい上路さんと、コミュニケーションを専門とする博報堂が、どのような発表をするのか非常に楽しみです。IoTは、Internet of Thingsの略で、モノのインターネットと呼ばれてます。例えば、最近のスマートウォッチは、これに該当します。
このIoTと、森が東京という場でどのようなコラボをするのか、オリンピックまでにいい形で実現できていると面白そうですよね。
参考:Wearable Tech Expo in Tokyo〈Day2〉〜2020年東京五輪は、ウエアラブルでどう変わるか? #WearableTechJP - THE BRIDGE(ザ・ブリッジ)
日本初「Wearable Tech Expo」にかける想い--朝日新聞と博報堂DYの挑戦 - CNET Japan
瀬尾 拡史さん
Photo by http://www.sciement.com/about.html
『「サイエンスを、正しく、楽しく。」でサイエンス、特に医療の世界を良くしたいです。』
瀬尾さんは、現在東京大学医学部付属病院で研修医をやっています。瀬尾さんはただの研修医じゃありません。瀬尾さんの行なっている活動も好きな活動です
[IFSV2012]The Universe of the Cell 3D Short ...
これは、私たちの体にある細胞などを可視化したものです。3Dの技術を活かした体内のビジュアライゼーションは、革新的でした。
このツールがもっと広がれば、いままで私たちが知り得なかった体を知ることができます。これは社会全体の理科離れを抑えられると瀬尾さんは考えています。当たり前のように、バイオについて話すことができれば、また一つテクノロジーのレベルも上がりそうな気がします。
参考:我らプロフェッショナル 世界を元気にする100人 - 「正しく、楽しくサイエンスを伝えたい」~瀬尾拡史氏・サイアメント代表取締役社長、医師:ITpro
-ズバッと!東大な日々。- の、その後の日々。 | サイアメント代表取締役×医師×東京大学総長賞・総長大賞。
仙石 裕明さん
Photo by http://hsengoku.biz/aboutme/
「マイクロ人流予測システムの開発と普及」
仙石さんは、合同会社マイクロベースCEOで、NPO法人伊能社中の副理事を務めています。このマイクロベースのサービスは、将来人口統計など、統計による将来予測、そのデータを分かりやすく提供しています。
個人的に、大手通信企業と相性が良さそう。将来人口だけではなく、年齢層などオープンデータを分かりやすく社会に届けられたら、また新しいサービスが生まれそうな気がします。どちらかと言うと、首都圏より、地方にニーズがありそう。
参考:microbase LLC | Data developer
NPO法人 伊能社中 | 電子地図で教育を豊かに。 Enrich Education Using Digital Maps
武井 祥平さん
Photo by 武井祥平 / NOSIGNER™
「かたちを変える空間の構成技術に関する研究」
武井さんは、広い分野でデザインをやっています。作品の中には、自分の好きな団体であるNPO法人ミラツクのロゴのデザインをやっています。
タイトルを考えると、この動画の器具を利用した空間づくりを行うのでしょうか。非常に気になります!
参考:NOSIGNER™
谷口 和弘さん
Photo by http://www.tfm.co.jp/fr/index.php?itemid=77416&catid=485
「耳飾り型コンピュータの開発およびそれを当たり前に常時身に着け日常生活で使われる文化・文明の創造」
谷口さんは、広島市立大学で講師をしています。谷口さんは、耳飾り型コンピューター「みみスイッチ」を作成しています。
みみスイッチプロモーションビデオ「ひとり旅」 - YouTube
スマホを見ることなく、道を音声で案内してくれたり、自分のタイミングで聞こえる音を録音できたり、スマートウォッチよりもスマートなウェアラブル型携帯になりそうです。
参考:フロンティアーズ〜明日への挑戦 supported by ヨコハマタイヤ―TOKYO FM 80.0MHz―鶴田真由
http://rshpub.office.hiroshima-cu.ac.jp/Profiles/12/0001147/profile.html
藤堂 高行さん
Photo by http://www.iamas.ac.jp/exhibit13/ge/23.html
「ヒト型ロボットに、より自然で違和感のない、あるいはより印象的な表情表現力を与えるための視線インタラクションの研究」
藤堂さんは、AKB48のゆきりんこと柏木由紀が大好きだそうです。そして、藤堂さんは、ゆきりんを作ってしまおうと考えました。
発想はあったけど、まさか実行する人がいるなんて。でも、この技術はすごいですよね。将来、ロボットが企業の面接官として目を見つめながらエグい質問をしてくるかもしれませんね。
Photo by https://twitter.com/itm_nlab/status/459953228696662016/photo/1
もう少しで、ホンモノと区別つかなくなりそう。
参考:
アイコンタクトのできるゆきりんロボットにびっくり!視線をあわせてくれる! - NAVER まとめ
シッタカブリアンの午睡 DとAを跨がざる得ない日常の中で…「 D/A 複合体 2 藤堂 高行 × 増田 真英 」
IAMAS 2013 Graduation and Project Research Exhibition
福原 志保さん
「未来を生み出す遊び場としてのアーティステック・リサーチ・プラットフォーム」
福原さんは、バイオアーティストです。今、りんご含めて遺伝子操作をした農作物を当たり前のように口にしています。彼女は、その当たり前に対しアートという形で私たちに投げかけます。
自分の祖母の遺伝子を継ぐリンゴを食べられますか: 福原 志保 at TEDxKeioSFC - YouTube
テーマとの繋がりがイメージできませんが、未来を生みだす遊び場に非常に惹かれます。どんな遊び場になるか、楽しみですね。
参考:metaphorest
遺伝子操作された植物を一般の人が再度遺伝子操作を行い自然の姿に戻すプロジェクト「Common Flower/White Out」 /バイオハッカー・ジャパン
湯村 翼さん
Photo by http://careerhack.en-japan.com/report/detail/348
「プログラミング可能な住宅の実現」
湯村さんは、 ほんと色んなことをしている人です。
このキーボードとか、ありそうでなかったものですよね。
こういうのは、マニアックな人にはほんとにウケます。これで、プログラミングとかやったら、未来感をすごく感じられそうです。
プログラミング可能な住宅の実現ってどんな家なんですかね。全部をスマホ一つで済ませてしまうとかですかね。朝のアラームから、夜の就寝の消灯まで家の中のライフスタイルまるごとデザインできたら、一度は体験してみたいですよね。
参考 科学者?クリエイター?経営者?|湯村翼が挑む「野生の研究者」という生き方│CAREER HACK
出展者 | 湯村 翼 | TOKYO DESIGNERS WEEK2013 東京デザイナーズウィーク2013
最後に
まとめてみると、大きく4つの分野だと思います。
①VR分野
②ウェアラブル携帯
③電池
④ビジュアライゼーション
この4つは、これからの成長分野ですし、これを掛けあわせたようなデザインが選ばれてますね。あと、個人的には、「入浴の概念を変える」アイデアには個人的にきたいしているので、通ってほしいなと思います。また、これに選ばれても300万円しか貰えないのは、良いプロジェクトが多いために、少ないなぁと感じます。ぜひ、これをご覧になった投資家の皆さんは、この選ばれた人たちにお金を投資して欲しいです。あと、この中に選ばれた落合さんと川原さんにインタビューしている堀江さんは、さすがだなと思いました。一次情報を常に得られる位置にいて、色んな人の話を聞くからこそ、頭のなかで総括された知識があるのかなーと思い、色んな分野にチャンスはあるんだなーと素人ながら感じました。
以上です。ネット上で掲載されていない方、ソースに自信が持てない方は、割愛させていただきました。また、掲載に不備や、間違いがあった場合、一度プロフィールの連絡先に連絡を頂ければと思います。よろしくお願いします。
でわでわ~:)