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 谷内正太郎国家安全保障局長は13日、中国の楊潔篪(ヤンチエチー)国務委員(副首相級)と東京都内の外務省飯倉公館で会談した。谷内氏はユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界記憶遺産に、中国が申請した「南京大虐殺の記録」が登録されたことについて、遺憾の意を伝えた。中国の海洋進出についても懸念を表明した。

 今月末にソウルで予定されている日中韓の首脳会談や、安倍晋三首相と習近平(シーチンピン)国家主席による3回目の首脳会談の実現については、「一般論として対話を推進することで一致した」(日本外務省)という。

 今回の会談は常設のハイレベル政治対話として今年7月に始まり、2回目。協議継続の重要性についても、両氏で一致したという。会議冒頭、谷内氏が「日中関係は改善基調にあると評価している。忌憚(きたん)のない意見交換をしたい」と語ると、楊氏も「日本側との政治対話のチャンスを大変重視している」と応じた。