官僚をメンテナンスしない日本
シンガポールにいて、外から日本を見ていると、官僚も政治家も政策のネタが尽き、21世紀の政策立案で考慮すべき重要な視点である「世界の中における日本のポジショニング」を見失っている気がしてならない。
時代とともに優秀さの定義も変わるし、学生の職業観も変わっているが、そうはいってもいまだに霞が関には優秀な人材が集結していると思う。しかし、世界の官僚制度と比較して、日本の官僚制度で最も劣るのが、「官僚のメンテナンス」だろう。
日本の官僚は地頭はいいが、入省以来ほとんどメンテナンスがなされていないから、時間とともに劣化していくのだ。
欧米の後追いをすればよい時代はとっくに終わった。人口減少と高齢化が加速し、財政難に悩み、デフレからいまだに脱却できないという、日本独自の課題は深刻で、取りうるオプションも少ない。
残るオプションは、高齢者の社会保障削減や外国人労働者の活用など、国民にとって耳の痛いものばかりのはずだ。しかし、課題もとるべき政策もわかっているはずなのに、政治はなかなかそれを言い出せない。国民の耳に優しい政策で景気も人口問題も財政問題も解決しようとするのは、もう限界だ。
世界は大きく変化している。新興国の人口は増え、グローバル化とITやロボット技術や3Dプリンタ等のテクロノジーの恩恵を受け、日本と比べても遜色ない製品やサービスが台頭してきた。アメリカ経済は依然としてダントツに強いが、外交力は凋落し、中国やロシアがその機に乗じて仕掛けてくる。安全保障環境も激変中だ。
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