韓国造船大手3社、全社で「兆ウォン単位」赤字の懸念

 世界最大の造船会社、現代重工業は今年第3四半期(7-9月)だけで5000億ウォン(約525億円)前後の営業赤字を出したことが12日までに分かった。今年上半期の営業赤字(3636億ウォン)と合わせると、1-9月の赤字が9000億ウォンに迫り、通年の赤字は1兆ウォンに達する見通しだ。これにより、韓国造船大手3社が軒並み通年で「兆ウォン単位」の赤字を計上する懸念が強まっている。

 証券業界関係者によると、現代重工業は当初、第3四半期にわずかながら黒字転換すると見込んでいた。しかし、半潜水式リグ(掘削装置)などの海洋プラントの建造が相次いで遅延し、大幅な赤字となった。大手証券会社幹部は「現代重工業は第4四半期も黒字転換は難しいのではないか。このままでは昨年に続き2期連続で1兆ウォン台の赤字が避けられないとみている」と話した。

 今年第2四半期に3兆ウォン台の赤字を記録した大宇造船海洋も第3四半期の赤字が見込まれる。債権団による最近の査定の結果、海外子会社で発生した損失が追加確認されたためだ。また、第3四半期に予定していた6000億ウォン相当の掘削船の引き渡しがキャンセルされ、数千億ウォンの損失引当金計上が必要になったことも要因だ。

 サムスン重工業は第3四半期に数百億ウォンの黒字転換が見込まれている。しかし、同社は今年上半期に1兆5000億ウォン台の損失を出しており、第4四半期に5000億ウォンを超える黒字を上げなければ、通期で損失規模が1兆ウォンを超える。韓国が造船業に本格進出した1970年以降で造船大手3社が通期で同時に「兆ウォン単位」の赤字を出したことは一度もない。 

金起弘(キム・ギホン)記者
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