諫早湾開門請求訴訟:漁業者側が最高裁に上告
毎日新聞 2015年09月18日 18時50分
国営諫早湾干拓事業(長崎県、諫干)の潮受け堤防閉め切りで深刻な漁業被害を受けたとして、長崎、佐賀両県の漁業者らが堤防排水門の開門などを国に求めた訴訟で、漁業者側が18日、開門の請求を退けた7日の福岡高裁判決を不服として最高裁に上告した。
高裁判決は、二枚貝のタイラギ漁やアサリ養殖業の漁業被害を認めたが「被害と事業に因果関係は認められない」と判断。1審・長崎地裁判決(2011年6月)が国に命じた一部漁業者への損害賠償も取り消した。
福岡市内で記者会見した漁業者側の弁護団事務局長、堀良一弁護士は「閉め切りによる漁業被害は明らかで判決の全てに不服がある」と話した。【鈴木一生】