積み上げられた青いケース。
中に入っているのは子どもたちが食べる「給食」です。
しかし、その隣にはゴミ袋が山積みになっています。
これは今年6月、神戸市内にある、中学校の給食を作る工場を撮影したものです。
ここで発覚した問題、それが・・。
「異物混入」おかずに付着した髪の毛。
ご飯には小さな虫が入っています。
中学校で実際に出された給食です。
神戸市では、去年11月から一部の中学校で試験的に給食を始めていて来月からはほぼ全ての学校での導入を目指しています。
そんな中、起きた「異物混入」はことし7月までに実に86件。
そのうち77件が一つの業者が作った給食でした。
業者の従業員は関西テレビの取材に対し驚きの証言をしています。
【従業員Aさん】
「学校ごとに積み重ねて置いているんですけど、生ごみがくっついてた時もありましたし、場所自体も狭いから、結局生ごみと引っ付いているような感じで。その周りをコバエが夏場なんか飛んでるような感じでした」「ビニール片も結構ありましたね。人毛ですね。いわゆる人の毛ですね。髪の毛から始まってほかの身体の部分の毛とかも結構ありましたし、プラスチック片とかもそういうのは多々ですね。だからそれを僕らが見ていてもあの環境だったら入ってもおかしくないなと。」
工場の外には給食の入ったケースが学校に配送される何時間も前から山積みに・・。
雨ざらしのまま放置されています。
【従業員Bさん】
「運ぶまでの温度を保つための配送する車の温度が10度設定。それが打ち消されるじゃないですか。外に何時間並べてるか。夏場の暑い中、雨の降る時。そこらがおかしい」
従業員によると工場の中へは土足のまま入ることができ、床も泥だらけだったといいます。
不衛生な環境を自覚しているのでしょうか、工場内には「撮影禁止」の貼り紙まで・・。
業者の役員は6日朝関西テレビの取材に応じ、こう話しました。
【業者の役員】
「チェック体制が甘かったと思います」中には弊社で入ったものでないものとか、例えばフタを開けた時に入ったとか、食材そのものに入っていたものとかあると思います」一方、業者を指導する立場の教育委員会は・・。
【神戸市教育委員会荒木武文健康教育担当部長】
「大変、重い問題だと受け止めております。それがなくなるように努めてまいります。異物混入が発生する都度、その情報に基づいて事業者に確認して、是正を求めていくのが基本です」
【神戸市の中学生】
(Q髪の毛入っていたことあった?)
「食べてる途中に気付いたのが1回だけ」
「生徒に危害が及ばないようにしてほしい」
神戸市は、「契約があるため業者の変更は出来ない。衛生管理を徹底するよう指導する」としていて、予定通り来月から本格的に給食を導入するということです。