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トルコ テロ事件解明急ぐ 抗議の動き拡大も
10月13日 20時28分

トルコの首都アンカラで97人が死亡したテロ事件を巡って、トルコ政府は、実行犯の1人を特定しつつあるとして事件の全容解明を急いでいますが、テロを防げなかったことに抗議する動きも広がっていて、混乱の拡大が懸念されています。
この事件は、トルコの首都アンカラで10日、政府軍とクルド人武装組織の衝突に抗議して和平を訴えていたデモの近くで爆発が起き、97人が死亡したもので、男2人による自爆テロとみられています。
ダウトオール首相は12日、過激派組織IS=イスラミックステートが関与している可能性が高いとしたうえで、「1人の名前に近づいている」と述べ、実行犯のうちの1人を特定しつつあることを明らかにしました。さらに、トルコ政府は、2人の実行犯がそれぞれおよそ5キロの爆発物を事件で使ったとみられると発表しました。
一方、トルコ国内では、政府が今回のテロを防げなかったことに抗議するデモが各地で起きていて、最大都市イスタンブールでは、13日も大規模なデモ行進が呼びかけられています。これに対して、地元政府は市民生活への影響を理由にデモを許可せず、こうした対応にかえって反発が強まり、混乱が拡大することも懸念されています。

病院の外に家族などの回復を祈る人たち

首都アンカラで起きた爆発で、死亡した人は97人、けがをした人も365人に上ります。死傷者の大半は和平を訴える集会に参加するために全国から集まった人たちで、トルコ政府によりますと、犠牲者の出身地は全国81の県のうち36県にまたがるということです。
現場近くにある病院には、大勢の人たちが、治療を受けている家族や友人たちの回復を祈りながら、外で寝泊まりしています。
このうち、東部の黒海沿いの地方から夫や親族と共に駆けつけたギョヌル・カラクシュさんは、緊急治療室に入っている20歳の大学生の娘の容体が一向に回復しないことに悲しみを募らせています。カラクシュさんは「黒い瞳の私の娘は、痛みに耐えながらベッドに横たわっています。娘がいったい何をしたというのでしょう。平和という当然の権利を求めていただけです」と涙を流しながら話していました。

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