上遠野郷、二階堂勇
2015年10月13日12時52分
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設計画をめぐり、翁長雄志(おながたけし)知事は13日午前、移設予定地の同県名護市辺野古の埋め立て承認を取り消した。移設計画は法的根拠を失うため、国は作業続行に向けた対抗措置として、ただちに行政不服審査法に基づく不服審査請求を行う方針。移設計画をめぐる国と県の関係は決定的な対立を迎えた。
翁長氏は同日午前10時から県庁で記者会見し、「検討した結果、取り消しが相当であると判断した」と表明。仲井真弘多(ひろかず)・前知事による承認は法的に瑕疵(かし)があるため取り消したと説明した。その上で、「今後も辺野古に新基地は造らせないという公約の実現に向け、全力で取り組む」と語った。同日午前、県職員が埋め立ての事業主体である沖縄防衛局を訪れ、承認取り消しを伝える通知書を手渡した。
通知書では取り消し理由として、「普天間飛行場が他の都道府県に移転したとしても、沖縄には依然として米軍基地や自衛隊基地があり、抑止力が許容できない程度まで低下することはない」「県内移設の理由として地理的優位性などが挙げられているが、根拠が示されていない」などを挙げている。
公有水面埋立法は、国が海などを埋め立てる際には知事の承認が必要と定めており、承認が取り消されたことで、辺野古沿岸部埋め立ての法的根拠が失われる。ただ、事業を進める防衛省が同法を所管する国土交通相に対して行政不服審査法に基づく不服審査請求を行い、請求が認められれば、作業は続行できる。中谷元防衛相は13日、「埋め立て承認に瑕疵はなく、取り消し処分は違法であるとの立場に揺るぎはない。承認取り消しは違法で取り消されるべきであるとの審査請求を速やかに行う」と表明。不服審査請求手続きに入る考えを明らかにした。
一方、県側は国の対応への対抗措置も検討しており、最終的には法廷闘争にもつれ込む可能性が高い。
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