スイス、大手銀行にレバレッジ比率5%義務付けへ-関係者
2015/10/13 18:33 JST
(ブルームバーグ):スイス財務省は国内の大手銀行に対し総資産の約5%の自己資本を保持することを義務付ける方針だと、事情に詳しい関係者が明らかにした。スイス2大銀行のUBSグループとクレディ・スイス・グループはより低い比率を求めて働き掛けていたという。
スイスはバーゼル銀行監督委員会の世界基準(最低3%)より高い比率を求める米当局の決定に倣った。非公開情報だとして関係者が匿名を条件に述べた。比率の算出方法も米国を踏襲する結果、資本に算入可能な債券の種類は少なくなるという。
2008年の金融危機後に銀行の資本を厚くする取り組みの中で、リスク加重ではなく総資産に対する資本比率であるレバレッジ比率が重視されるようになった。UBSとクレディ・スイスのレバレッジ比率は6月末時点でそれぞれ3.6%と3.7%だった。新基準に適合させるためには1ポイント以上の引き上げが必要になる。
当局の方針についての報道を受けて、13日のチューリヒ市場でUBSの株価は一時3.5%安、クレディ・スイス株は3.9%下落した。
スイス政府のマリオ・テュオー報道官はレバレッジ比率についてコメントを控えた。
原題:Switzerland Said to Impose 5% Leverage Ratio on Big Banks (1)(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:チューリッヒ Jeffrey Vögeli jvogeli@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Elisa Martinuzzi emartinuzzi@bloomberg.net
更新日時: 2015/10/13 18:33 JSTニュース一覧
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