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 来年から運用が始まるマイナンバー制度をめぐり、厚生労働省のシステム設計の契約に絡んで業者から現金約100万円を受け取ったとして、警視庁は13日、厚生労働省情報政策担当参事官室の室長補佐、中安一幸容疑者(45)=さいたま市大宮区=を収賄容疑で逮捕し、発表した。容疑を認めているという。

 捜査2課などによると、中安容疑者は厚労省でマイナンバー制度の運用に向けたシステム整備を担当。2011年11月、システムの設計や開発業務を受注できるよう都内の業者に便宜を図り、その見返りとして現金を受け取った疑いが持たれている。業者は業務を受注したが、贈賄罪については3年の公訴時効が成立しているという。

 捜査関係者によると、中安容疑者はこの業者から他にも現金を受け取っているといい、総額は数百万円に上るとみられるという。

 マイナンバー制度は、全員に12桁の番号を割り当て、各省庁や市町村が管理していた個人情報を一元化することで、公平な課税や各種手当の支給に役立てるのが狙い。厚労省は年金や医療、介護などの分野で様々な情報を管理しており、一本化するためのシステム整備を進めていた。中安容疑者はその開発や契約に関わっていたといい、業者は複数回にわたってマイナンバー制度のシステム開発業務を受注していた。