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【スポーツ】

<首都スポ>青学大、まず1冠!! “神”いなくても3冠へ好発進!!

2015年10月13日 紙面から

まずは1冠、出雲制覇!!人差し指を突き上げ、ゴールテープを切る青学大アンカーの一色恭志=出雲ドームで

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◇出雲全日本大学駅伝

 学生3大駅伝の1つ、出雲全日本大学駅伝競走(出雲駅伝)は12日、島根県出雲市の出雲大社正面鳥居前から出雲ドームまでの6区間45・1キロで行われ、今年1月の箱根駅伝で圧勝、今季3冠を狙う青学大が2時間9分5秒で3年ぶり2度目の優勝、1冠目を挙げた。3区の久保田和真(4年・九州学院)が区間賞でトップに立った青学大は、5区でいったん駒大に首位を明け渡したが、最終6区で一色恭志(3年・豊川)が突き放した。

  (川村庸介)

 神がいなくても、青学大は強かった。「タダシ」コールに迎えられながら、一色が得意げに人さし指を突き上げゴールテープを切る。「前に誰もいない状態で走るのは気持ち良かった。笑いながらゴールできたけど、写真写りが難しかった」。王者の風格とちゃめっ気を感じさせるフィニッシュで3冠(出雲、全日本、箱根)への第一歩を踏み出した。

 タイム差以上の盤石の勝利だった。1区の小椋裕介(4年・札幌山の手)が首位の駒大と15秒差で発進、2区で2位をキープすると3区の久保田が残り150メートルからのスパート合戦を制し、5秒差をつけて首位リレー。「出雲は相性がいいし、持てる力は出せた」。4区と5区は抜きつ抜かれつだったが、6区でユニバーシアードハーフマラソン銀メダリストの一色が中間点付近の下り坂を利用して冷静に駒大を突き放す。原晋監督(48)は「ゴールするまで胃が痛くて痛くて仕方なかった」という言葉とは裏腹に満面の笑みを浮かべ、「他の大学の努力を少しわれわれが上回った。2番手以降に差があった」と振り返った。

 「山の神」こと神野大地主将(4年・中京大中京)が故障からの回復途上のため、大事を取って欠場。そんなチーム状況をもプラスに変えた。同級生の久保田は「神野がいなくて負けたと言われるのはシャクだった」と発奮し、スパート合戦の粘りにつなげた。神野からは出雲駅伝のメンバー全員に手書きのメッセージが送られた。一色は「話題を持っていかれるのが嫌なので、手紙のおかげとは言わない」と言いながらも「力にはなった」とライバル心と団結力の相乗効果を口にする。

 学生3大駅伝では最も距離が短く区間が少ない出雲は小さなミスや出遅れが致命傷になるため、3冠達成への最難関だったが難なく突破、大東大、順大、早大に続く史上4校目の偉業へ期待も高まる。「箱根駅伝で勝ったと言っても関東で勝っただけ。僕らは3冠へのチャレンジャー。気を抜かず挑戦者という気持ちで臨みたい」と一色。この日は東京都町田市の寮でレースを見守った神野も、11月の全日本大学駅伝では復帰予定。フレッシュグリーンのタスキはさらに強さを増して3冠ロードをばく進する。

     ◇

 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」面がトーチュウに誕生。連日、最終面で展開中

 

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