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【スポーツ】

[野球]清宮、センバツ絶望 二松学舎大付にサヨナラ負け

2015年10月13日 紙面から

二松学舎−早実 延長10回裏二松学舎、1死二、三塁、鳥羽のサヨナラ打で敗れ、ぼう然とする早実・清宮(中)=東京・立川で(佐々木彰尚撮影)

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◇秋季高校野球 二松学舎2−1早実

 東京都大会では、怪物ルーキー清宮幸太郎一塁手(1年)を擁して今夏の甲子園で4強入りした早実が延長10回、1−2で二松学舎大付にサヨナラ負けし、来春センバツ出場が絶望的となった。負けはしたものの清宮は、東京ナンバーワン左腕、大江竜聖投手(2年)から先制タイムリーを含む2安打を放った。このオフはサードに挑戦するプランもあり、走清宮攻守すべてにスケールアップして来夏を目指す。

 サヨナラ負けを目に焼き付けた早実の清宮は、試合後、行く手を阻んだ2年生左腕をたたえて歩み寄った。バッティングをほめられると「それほどでもないです」と謙遜したが、報道陣の前では悔しさも込み上げた。「好チームを相手にもう少しで勝てた。最後の最後で勝ち切れなかった。まだまだ練習が足りないと思います」

 東京ナンバーワン左腕を慌てさせた。四球を足がかりにした6回1死二塁で、大江の直球を中前にはじき返した。低めのスライダーをしっかり見極めてフルカウントに持ち込んで直球を振り抜いた。9回には空振り三振も喫したが、チームの初ヒットも打ち、清宮だけが互角に渡り合い、1年夏から甲子園を経験している大江も「対応能力がすごい」とうなった。8回守備では、鋭いゴロを軽快にさばいてピンチの芽を摘み取り、勝利は目前だった。

 3回以降は、ほぼ完璧だった同期の新エース服部が疲れが見えた9回に失策絡みで追いつかれ、10回に力尽きた。夏の甲子園で4強まで駆け上がった先輩たちとの差を痛感させられて、清宮の1年生イヤーは終わった。春の東京大会でタイムリーデビューし、夏の甲子園で2本塁打、1年でU−18W杯にも出場した。「(中学のときと)比べものにならないぐらい成長した」と言う1年だったが、さらなるスケールアップを誓う。

 この冬は、サードに挑戦するプランも温めている。和泉実監督も「ほかのポジションをやるのはプラスになる。打つことだけを望まれがちですが足も遅くないし、すべてにおいてもっと成長してほしい」と言う。センバツ出場は絶望的で、来年3月の東京都春季大会まで公式戦はない。悔しさを味わった怪物が、走攻守ともにスケールアップして帰ってくるための時間はたっぷりある。 (小原栄二)

 

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