これだけはやっておきなさいと言っておいたことを全然やらず、
漫画ばかり読んでいたからです。
何度も優しく声かけしましたが、
怒られるまで息子は動かなかったからです。
「どうして怒られるまでやらないの!」
と厳しく説教されながら、
滅多に泣かない息子が
目に涙を浮かべてるんです。
「なんで泣くの?ママが怖いから?それとも怒られて悔しいから?」
と聞くと、息子はだまって首を横に振ります。
その目が、反抗的でもなく、ただ悲しそうな目で…。
「もしかして、ここで反省しても、直す自信がないってこと?」
って聞いたんです。
そしたら息子が小さな声で
「それもある…」って言ったんです。
そうです。
息子は何度怒られても、すぐに忘れてしまうのです。
そして、同じ失敗をしてしまうのです。
そんなやりとりをしているところに、
旦那が帰ってきました。
一連のやりとりを私が説明すると、
旦那が息子に言いました。
「いいんだよ、何度失敗したって。その度に軌道修正すればいいじゃないか。」と。
そしたら息子がすかさず言ったんです。
「違うんだよ。僕の場合は最初っから脱線してしまってる感じなんだよ。」って。
⁇
考えちゃいましたね…しばし
その言葉の意味を。
旦那が言うように、何かをやろうとして途中で脱線してしまうことは誰にでもよくあることです。
それなら、注意して脱線しないように頑張るっていうこともできます。
だけど、息子の場合は違います。
息子の場合は最初っから、
行くべきと思ってるレールを少しも走ることができていないと感じているのです。
例えば、怒られた瞬間は
それがダメだと理解できる。
でも、次の瞬間には
きっともうその事を忘れている。
もし、最初っから脱線しているレールの上しか走れないなら、脱線しないように注意する時間がないわけです。
そして、怒られることも軌道修正することにはならないわけです。
だから怒られてた時、
あんな悲しそうな顔をしてたのかな…って思いました。
怒られた次の瞬間から、また間違ったレールの上を走ってしまう自分を想像して。
覚えられないんじゃなくて、覚えてよ!って、思ってしまうこともありますが、
やりたくてもできない、もどかしさの中にいる息子の気持ちに、
もっと寄り添ってあげなくてはな…と考えさせられた息子の一言でした。