「みんなでやっぺ!!きれいな6国」に参加してきました【福島】

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10月10日、福島県いわき市から新地町までの全8地区・合計50kmのゴミ拾い活動「みんなでやっぺ!!きれいな6国」に参加してきました。

【外部サイト】みんなでやっぺ!!きれいな6国(PDFファイル)

ここは、原発事故被害を受けた地域を含みます。現在も避難生活が続く地域も含めたゴミ拾い活動をするということにどういった意味があるのか、体験することにしました(体験せずに意見せず)。

10月9日 出発

夜21時、24時間借りても9,000円という安すぎるニコニコレンタカーにて東京を出発。福島県いわき市は東京からとても近く、休憩挟みつつでも0時すぎには到着しました。

車の中で仮眠を取ってもよかったけれど、手足を伸ばしてフルフラットな状態で眠りたかったので、駐車場に止めた車の「ワキ」に寝袋を敷いて就寝。いわゆる、「車の下で眠る大阪のおっちゃんスタイル」です。満天の星空を眺め、空には境界がないことを感じつつ爆睡。

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朝6時、しっかり寝てしまいました。朝食を買うためにコンビニへ向かいます。「週末の朝だから道路は空いてるかなー」と思ったら、原発作業員の方々の通勤ラッシュとブツかり、コンビニも朝からフル回転。

・・・そう、すごく失礼な思い込みをしていました。原発の収束作業に土日なんて関係ないんですね。週休二日でのんびり作業するような場所ではないのでした。朝早くからありがとうございます。

6国ドライヴ

コンビニでドーナツとホットコーヒーを買い、去年福島へ来たときにはまだ通行できなかた国道六号線、通称「6国(ろっこく)」をドライヴしてみました。

Jヴィレッジがある広野町から北上し、富岡町、双葉町、浪江町と走ります。

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車を運転していたため、道中の写真はひとつもありませんが、ごくありふれた地方都市の道という感じで、しまむらがあり、ガソリンスタンドがあり、ゲーセンがあり、ラーメン屋があり。

ほかの町と違うのは、そのいずれも閉店していること、誰も歩いていないということ、民家の前に泥棒除けのシャッターがあること、あとはパトカーが多いこと(泥棒・テロ対策)。道路上にある電光掲示板では放射線量が3.1μSv/hと表示されていました。

ネットでしか情報を集めない人たちが歪曲して誇張する、奇形植物や野生化した牛なんてものは一切なく、ごくありふれた地方都市の道が続いていました。

早朝だからなのか、去年来たときよりも警官の数は少なくなっているように感じました。

ゴミ拾いの集合時間があるために、Uターンして引き返します。

長すぎる開会式

ゴミ拾いの活動の前には開会式があるということで、会場の広野町 二ツ沼公園へ。この公園、とても広くて快適です。

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パークゴルフのコースは朝から賑わっていました

この白いボヨンボヨンする遊具はバーニングマンにも置いて欲しい逸品。

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すでにたくさんの人が集まっており、受付場所へ行くと「浜っ子魂」と書かれたオレンジのTシャツと軍手、マスクにゴミ袋までもらえました。

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開会式は主催団体であるNPO法人「ハッピーロードネット」の司会で朝9時から始まり・・・・地元の高校生の挨拶、NPO法人代表の挨拶、町長の挨拶、国土交通省の挨拶・・・と、20分に渡って挨拶ずくしの過酷な時間。

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この背中を見てわかるように、オトナばかりです

主催者の挨拶では、今回の経緯が伝えられました。

「高校生からメールをもらったんです。「僕たち、震災前には6国のゴミ拾いをしていた。だけど震災があってからはゴミ拾いができなくなった。おかげで道路沿いはゴミがたくさん。これはとても悲しいです。もう一度ゴミ拾いをしてみたいです」と書いてあり、私は心を動かされました。たくさんのご意見をもらったけど、実現できてよかったです。強い心で、線量に負けずにがんばっていきましょう」

(ウロ覚えですが、だいたいこんな感じです)

・・・この思考は非常に危険だと思いました。放射線に「負ける」も「勝ち」もありません。毎日放射線量を計測するという「データに基づく視点」がある一方で、「がんばれば大丈夫」という根拠のない自信は非常に危険だと思いました。

まわりを見渡すと、ほとんどが団体です。主催者発表で1,400人、たしかに1,000人以上いるように見えるけど、「前田JV」というノボリを持った建設会社の団体が大量にいて、ほかには東電の人たちなど、98%が「着慣れた作業着」でした。残り1%(多くて20人くらい)が体操着や制服の高校生や中学生、最後の1%が私のような一般参加者のように見受けられました。

もちろん、ゴミ拾いをするという目的は全員が持っていたと思いますが、自発的に行動してきた人はどれくらいいるのかな・・・と、失礼な邪推をしてしまいそうになる光景でした。

最後にあったゴミ拾いの注意点の安全説明は「車に気をつけましょう」程度。すでにこの時点で、このイベントはゴミ拾いではなくプロパガンダのように感じていました。

記念撮影から作業開始へ

開会式がようやく終わると、記念撮影へ移ります。ああもう早く作業したい・・・と思いつつ、ガッチリ写真に収まりました。

私は当初、線量の高い地域のゴミ拾いを希望していましたが、その地域は個人参加は認められず、登録された団体のみとのこと。事前にメールで問い合わせを出していたのに、当日の朝になって初めて聞かされる事実に戸惑いつつ、まぁムリもない話なので地元の高校生たちも参加する、ゆるい地域へ出発。

ようやくゴミ拾いがスタートしましたが・・・

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そんなにゴミがないなという実感。もちろん吸い殻とか空き缶とかはあるけれど、朝の渋谷の方が100倍ゴミだらけです。長い道をずらーっと並んで歩きながら作業するので、最後尾のあたりにいると「ただ歩いている」だけになりがちでした。

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「あんまりゴミないでしょ? 皇太子が訪問されたから、3日前に業者さんにお金を払ってゴミ掃除をしてもらったよのよ」

という衝撃の事実をハッピーロードネットの代表から教わりました。え、我々の作業日程も皇太子の訪問日程もずっと前から決まっていたんじゃないの・・・? 業者がゴミ掃除をした道をなぜ再び・・・?

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私としては、ゴミ拾いよりも雑草を刈った方がよほどキレイになると感じました。

ゴミ拾いをがんばるのはやっぱり男子中学生。童貞パワーは元気があります。地元のJKたちの会話をこっそり聞いてみたら「もうすぐ街コンがある」とか「LINEの機能がどーのこーの」とか、「あの先生はキライ」とか、どこの見学スタジオでも耳にできるJKのものでした。ごくありふれた地方都市の日常生活でした。

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作業終了、ジャーナリスト登場

これといった達成感もなく90分におよぶゴミ拾いを終了し、再び二ツ沼公園へ戻ってくると、金髪の青年がいました。ジャーナリストの津田大介氏です。

津田氏はハッピーロードネットの代表と懇意なようで、「あ、津田さーん」みたいな感じで挨拶を交わすふたり。

JKたちは津田氏と記念撮影をするように勧められるも、全員がキョトンとした表情。この絶妙な距離感を見よ。左端はハッピーロードネットの代表。

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このタイミングでの登場にイヤな予感を抱きつつ、閉会式がスタート。開会式と同じように次から次へと挨拶が続きます。

そして・・・イヤな予感が的中です。壇上に津田氏が登場しました。

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頭が薄くなった世代には津田大介氏の知名度は低かった模様

「本日はお疲れさまでした。埼玉のおいしいパンを持ってきているので、400個しかありませが食べていってください」

・・・ほ、ほう。1,400人いるのに400個ですか。福島なのに埼玉のパン屋ですか。ウチら作業着なのに黒いジャケットですか。

そして、これまた予想通りというか・・・閉会式が終わると、全員がパンの配給を気にせずに解散!!!!! クモの子を散らすようにさーっと背を向けて会場を後にする人たち!

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この一斉に退散する姿こそ、このイベントのリアルな瞬間でした

その結果、ほとんど行列することなくパンをGET!!!!!!

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これはヤバイと思ったのか、「パンまだありますので〜! ご遠慮なく〜!」の声が上がるも、もはや公園内はまばらにしか人がいない状態・・・。

やはり、白いパンひとつでは労働者階級の人民の心はつかめないと思いました。肉とか!豚汁とかさ!匂いと温度があるものじゃないと集まらないと思うのだよ!(それは食品だけに限らずね)

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ごちそうさまでした。

※念のためフォローしとくと、津田さんは朝の開会式に間に合うように出発したそうなんですが、高速道路で事故があったので到着が遅れたようです。

福島で感じたこと

今回のゴミ拾いに意味があったのかと考え直すと、正直わかりません。もちろん、ゴミの量は減りました。やる前よりか6国はキレイになったハズです。

※「危険な区域を若者にゴミ拾いさせるのか」的な意見をいただきましたが、ふだんから生活している道しかやっていません。

しかし、90分の作業をするために、開会式・閉会式あわせて40分の挨拶です。安全説明は1分程度です。

作業の効率だけ考えたら、こんなことをやる必要はありません。私が震災直後の被災地ボランティアへ参加していたときには、こんな丁寧な挨拶ずくしはありませんでした。

もちろん、いろんな人が挨拶をすることで気持ちをひとつにしたり、新たにしたり、メディアへアピールすることができるのかもしれません。

しかし、どこかモヤモヤとした感覚が残ってしまったのは事実です(私個人の感覚としての事実です)。

大勢の人が集まっていたけど、団体ばかりだった。地元の高校生から声が上がったというけれど、学生はせいぜい20人くらいだった。閉会式が終わると全員がすぐに帰って行った。

なにか、すべてが「ただのポーズ」に見えてしまうのです。エキストラの一員のように感じてしまうのです。エキストラの一員だとしたら、私たちが踊らされている舞台はどんな舞台なのでしょう?

そうじゃない。もっともっと効率化できるはず。誰かの意思ではなく、自分で動けるはず。

今回の旅路、レンタカー 約9,000円、高速道路 約8,000円、ガソリン代 約3,000円でした。約2万円で、福島の現在をすぐに体感することができます。4人でワリカンできればひとり5,000円です。フェスへ行くより安いです。

「線量に負けずにがんばりましょう」という思考や長すぎる挨拶にもウンザリですが、福島のふつうすぎる日常を見ようともせずに、ネットで「踏ませる記事」だけを書くクソメディアや、それを「シェアさせていただきます」な連中、「アメリカは日本や中東へ介入するな」と言うクセに、福島の外から福島のことへ介入を続ける連中も、同様に嫌悪します。

どうすればこの状況を打破できるのか、私のなかのモヤモヤが消えるのか、それを知りたいし、温泉に入ってうまい魚を食べて満天の星空を眺めていたいので、また行ってみようと思います。

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こういう広い宴会場、いいですね〜〜〜。レンタカーじゃなかったら、いつまででも滞在したくなりました。

24時間のプチトリップ、終了!

後日追記

分かりやすいように要点をまとめておきます。

  • 集まった1400人はほぼすべてが団体(=業者)
  • メディアがやたらといる。メディアは子供だけ撮影・取材する
  • 子供たちから悲壮感や使命感は一切感じられなかった。遊びの延長や、半分仕方なくやっているような状態(私たちが子供のときと同じ)。
  • 警戒区域内はオトナ(=業者)だけが対応
  • 開会式では放射線へ対する説明(マスク着用など)は一切なし。まぁ、ふだんから生活している範囲の作業だし、警戒区域内での作業者(=業者)には事前説明があったのかも
  • 津田大介氏は交通事故の影響で到着が遅れた
  • パンはプロレタリアートのココロには響かない
  • 事前に清掃されていたこともあり、大量のゴミがあったとも言えず、何のためにやったのかは微妙
  • 福島はごくありふれた日常なのでもっとみんな行くべき
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