多摩美術大学教授の佐野研二郎氏がデザインした東京五輪のエンブレムに盗作疑惑が浮上して以降、同大学関係者たちの作品に同様の問題が次々に指摘された。このたび、新たな問題が指摘され、再び話題になっている。 (関連記事 1 2 3 4)
東京都は、東京五輪とその先を見据えて旅行地としての東京を印象付けることを目的とした、「東京ブランド推進キャンペーン」を展開している。このキャンペーンのためのロゴ・キャッチコピー「& TOKYO」に酷似したデザインが海外に存在するという指摘がなされて、物議を醸した。
このロゴのデザインを担当(監修)したのは、多摩美大教授の永井一史氏。佐野氏と同僚であるばかりか、佐野氏がデザインしたエンブレムが選ばれた際の選考委員長を務めたグラフィックデザイナーの永井一正氏の息子に当たる人物だ。自身を「ハイパーメディアクリエーター」と称し、株式会社HAKUHODO DESIGNの代表取締役社長を務めている。
騒動の発端は、永井氏がデザインした「& TOKYO」がフランスの眼鏡ブランド「Plug & See」のロゴに似ているのではないかと指摘されたことだった。特に「&」の字体が似ているとのことで、話題になった。すると、日刊スポーツやスポーツ報知などのメディアが本件を報じる事態となった。
ところが、その後、「酷似」と言ってよいほど似たものがあるという新たな指摘がなされた。それは、ニュージーランドの弁護士事務所「Jones & Co」のロゴである。字体がほぼ同一であることに加え、「&」が赤い円の中に白字で記されていること、その他の文字は黒であることなど、全ての点において「& TOKYO」と共通しているというのだ。
当サイトでは、「東京ブランド推進キャンペーン」を担当する、東京都の産業労働局観光部企画課に連絡を取った。担当者によると、このたびの騒動についてはマスコミ報道も含めて把握しているそうだ。「Plug & See」の件だけでなく「Jones & Co」との酷似の指摘に関しても、確認済みであるという。
今後の対応を、これから検討していくとのことである。
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高橋