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夜のおつまみ

仕事もいまいち、私生活もいまいちな40代中年が、日々思うよしなしごとをつづります。

実録・月300時間残業するとどうなるか

働き方

夜のつれづれに、ブログの記事をつまみにしながら、お酒を飲んでいて書く。

今日のお酒は、こちら。

 

 

 

さて、今日の酒の友の記事は、こちら。

nzmoyasystem.hatenablog.com

 

んーん。若いなぁ。でもこの人は弱すぎです。100時間ぐらい普通って思うのが、私のような真の社畜です。出世はさせてもらってないけど。今でも40過ぎて、時折70時間ぐらい残業してるけど、100時間くんのような症状はちっとも出ないので、まあこの人は少なくとも私に比べれば弱いんだろうと思います。

 

あ、これじゃ、奴隷の鎖自慢みたいですね。

 

では、私が、まだ体力があった20代に月間300時間の残業をしたときの様子を書いてみましょう。労働基準法違反!とか言わないでくださいね。私が月間300時間残業したのは、官庁に出向していたときのことなので、労働基準法は適用外でした。

 

何にも買えない

残業代は30時間ほどしかつかなかったので、10万円超えておらず、経済的な余裕はありません。そもそも、お金を使うヒマがないのだよ。300時間残業すると、スーパーとかに買い物に行く余裕すらなくなるので、食事のほとんどはコンビニ飯と相成ります。外食?なにそれ? 接待する側の立場で飲みましたが、それも自腹ですし、終わったら職場に帰って仕事だから、お金使った実感はありません。ま、端的にブラックです。

 

見た目が残念になってくる

書いてある通りです。だいたいそもそも深夜の2時かひどいときは5時まで働いていて、寝るのは家に帰るタクシーの社内と、運よく3時前に帰れたときだけなので、家に着いたら何もせずに布団に倒れ込み、起きたら目覚ましのシャワーして髭剃ってそれでおしまい。洗濯は、洗濯機に突っ込んで、着替えは、自動乾燥で洗濯槽の中に入っているワイシャツを着るだけです。100時間しか残業しない人は5時間半も眠れるんだ、羨ましい!

 

時間当たりの生産性は100時間残業と変わらないよ!

意外に効率は落ちないんですよね。なんか精神的にハイになっているという感じで、人間死にそうになると脳内麻薬が出ると言いますが、おそらくそういう状態です。夜の3時でも頭がキレっキレでした。

 

トイレの個室にこもったら爆睡

トイレの個室でも良いのですが、とにかく人がいないところに行くと、体が睡眠を求めます。トイレなんかに行ったらドア開けっ放しで爆睡します。なのでみんなに起こされて仕事に戻されます。

 

自己破壊に至る

300時間超えたのは、その年の8月と10月と2回だけですが、他もずっと200時間ほどの残業を続けていたら、2月に入院しました。症状はぎっくり腰でしたが、きっと累積疲労のせいでしょう。20代だからそれですみましたが、今の体力と体調だと、たぶんなにかの循環器系のトラブルが起きると思います。当時でも、変に頭痛がしたり、心臓のあたりがむやみに動悸がしたり、とにかく自覚症状がひどかったです。それと、定期健康診断の血液検査の数値がむやみにおかしかったです。

 

破壊衝動とかは起きませんでした。自殺衝動も。このへんは、個人の性格と精神力の強さに依ると思います。当時は私も出世意欲、名誉欲と金銭欲のかたまりでしたので、これくらい頑張れなければダメじゃんとか思っていましたね。そういうタイプは頑張れちゃうんでしょう。普通の人は知らん。でも、精神的にもっても、体は正直です。間違いなく長時間残業をすると、体が壊れます。

 

その後

おそらくこのころの過酷な残業と、その割に報われなさすぎる現実を見て、私の場合は、会社に対する忠誠心と勤労意欲が異常なほどに減退し、とにかくぶら下がっていれば暮らせるんでしょ、という割り切りの下、出世とは縁のないサラリーマンになってしまいました。

 

会社的にも、いわゆる使い捨てのブラック企業ならともかくとして、年功序列の終身雇用みたいな会社で、ちょっとマシな社員を働かせすぎるのは逆効果になるんじゃないかと思います。それだけ働かせると、標準的な日本企業の報酬体系の下では、人生の勤労意欲を使い切っちゃうので。

 

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