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『日本の亡国を防ぐために①』三橋貴明 AJER2015.9.15(5)
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飛鳥新社「亡国の農協改革 ――日本の食料安保の解体を許すな
」が、またもや増刷になりました! これで第四刷でございます。ありがとうございます。
昨日のエントリーで、安倍政権の新・三本の「的」の二つ目の的について、
『二つ目の的の「問題」、つまりは「少子化」はなぜ起きているのでしょうか。無論、保育所の問題も影響しているのでしょうが、「主因中の主因」は若年層の実質賃金の低下と雇用の不安定化です。
安倍総理には申し訳ないですが、
「保育所がない。子育てが難しい」
と思っている国民がいたとしたら、今の日本では「贅沢」な方です。現実の日本の若い世代は、賃金水準が低く、雇用が不安定であるため、そもそも結婚できないのです。日本の少子化の主因は、結婚した夫婦が産む子供の数が減っていることではありません。』
と、書きましたが、補足しておきたいと思います。
元々、この情報をくれたのはチャンネル桜でお馴染みの村田春樹氏ですが、氏に指摘されてわたくしも調べてみて吃驚してしまいました。
【日本の有配偶率・有配偶出生率(左軸)、合計特殊出生率(右軸)】
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_51.html#Yuhaigu
ポイントは、有配偶女性1000人当たりの出生数、つまりは「有配偶出生率」です。実は、日本の有配偶出生率は、バブル絶頂期を「底」に回復傾向にあります。
直近のデータを見ると、すでに1980年を上回る水準にまで回復してきているのです。つまり、結婚した夫婦が産む子供の数は増えてきているのでございます。
現在、2015年の国勢調査が行われていますが、恐らく傾向は変わらないのではないかと推測しています。
日本の少子化を引き起こしている「主因」は、「結婚した夫婦が産む子供の数が増えない」ではなく、有配偶率、つまりは婚姻率の低下なのです。
それでは、なぜ婚姻率が低下しているのでしょうか。
内閣府が2013年10月4日から一か月、全国の20歳~79歳の男女3000人(有効回収数は1639人)を対象に調査したところ、20歳~39歳の未婚者の内、「結婚したい」という回答者は85.2%でした。
ちなみに、男性(79%)よりも女性(91.9%)の方が「結婚したい」と回答した人が多く、9割を超す女性が結婚の「意思」は持っていました。
というわけで、結婚する意思がある回答者に、
「結婚を決心する状況」
を聞いたところ、
「経済的に余裕ができること」
が46.33%で最多になりました。
当たり前といえば当たり前ですが、日本の少子化の「主因」(あくまで「主因」)は、結婚適齢期の日本国民に経済的な余裕がなく、婚姻率が低下していっていることなのです。
何しろ、我が国は1997年をピークに、実質賃金が延々と下がり続け、さらに雇用も不安定化が進んでいますので、他の結果が出たら、むしろ驚きです。
というわけで、安倍政権が本気で少子化対策を推進するならば、「子育て支援」も大いに結構ですが、それ以前の「真因の解決」として、結婚適齢期の日本国民の実質賃金の上昇と雇用の安定化を目標に掲げる必要があるのです。
ところが、現実には労働者派遣法が改正され、雇用は「不安定化」に向かっています。さらに、外国移民導入やら、緊縮財政やらと、実質賃金を抑制する政策ばかりを猛烈な勢いで推進しているわけです。
それにしても、なぜか我が国のマスコミでは、
「結婚した夫婦が産む子供の数は増えてきている」
という事実が報じられません。わたくしは未だかつて、新聞等で「有配偶出生率」という言葉を見かけたことがないのです。
正しい情報を元にせず、正しい解決策を講じられるはずがありません。日本国が将来的にも「日本国民の国」であり続けるためにも、正しい情報を国民が共有することが必須だと思うのです。
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