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【大リーグ】

カブス、PS史上初の1イニング2スクイズで雪辱

2015年10月12日 紙面から

◇NLDS第2戦 カブス6−3カージナルス

 大リーグは10日(日本時間11日)、5回戦制のナ地区シリーズ第2戦2試合を行い、カブスはポストシーズン(PS)史上初めて1イニングにスクイズ2つを成功させて逆転するなど、敵地セントルイスでのカージナルス戦に6−3で勝利。“名将”の誉れ高いジョー・マドン監督(61)の采配が光り、シリーズを1勝1敗のタイに戻した。米複数メディアが報じた。ドジャースも本拠地ロサンゼルスでのメッツ戦に5−2で逆転勝ちし、1勝1敗のタイとした。

 亡き“恩師”に報いる名采配だった。0−1の2回、カブスは安打と失策などで1死一、三塁のチャンスをつくった。ここで8番打者に据えられた先発右腕ヘンドリックスが投前にセーフティースクイズを決め、同点。直後の1死二、三塁もラッセルがセーフティースクイズを成功させ、逆転。とどめはPS初先発だったソレアが中越えに2ランを放ち、この回一挙5点で大勢を決した。

 「セーフティースクイズを決めると、いつもドン・ジマーを思い出す」。マドン監督はしみじみと語った。「ドンは常にセーフティースクイズの大事さを説いていた。全てをきちんとプレーすれば、たとえ相手チームの頭にあっても成功する。これもドンの受け売りだがね。全てがドンのおかげだ」

 マドン監督は昨季まで指揮したレイズ時代、自らの要請で「ポパイ」こと、ジマー特別アドバイザーを招き、教えを請うた。同アドバイザーは日本の東映でもプレーし、松井秀喜元外野手もヤンキースとレイズで師事。2014年に83歳で死去すると、レイズは背番号66を永久欠番に定めた。

 「1イニングに2つのスクイズで打点」はPS史上初で、「1試合に2つのスクイズで打点」もPS史上43年ぶり2度目。指揮官はこの機会を念頭に置き、レギュラーシーズン終盤からチームにバントの追加練習をさせていたという。

 最初のスクイズを決めたヘンドリックス投手は「最近も、きっちりバント練習をしていた。短期決戦は細かい野球が大事だからね」。名将の系譜を継ぐ指揮官の采配でもぎ取った、チーム12年ぶりの地区シリーズ白星だった。

 

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