【ラグビーW杯】リーチ、リオで奇跡再び雪辱メダルだ

2015年10月12日6時0分  スポーツ報知
  • 真剣な表情で練習を行うリーチ主将(ロイター)

 【グロスター(英国)11日=勝田成紀】W杯の借りは五輪で返す。ラグビー日本代表はW杯は1次リーグ敗退が決まったが、7人制男子は正式採用される来年のリオ五輪切符を懸けたアジア予選が11月7、8日、香港で開催される。エディー・ジャパンからも、リーチ マイケル主将(27)=東芝=を筆頭に4人が日本代表候補に名を連ねる。W杯では惜しくも8強進出を逃したが、リオ五輪でメダル取りに挑む。

 エディー・ジャパンの挑戦は終わった。スコットランドが勝ったため、1次リーグ敗退が確定。エディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC、55)は試合後、スコットランドを祝福する一方、「米国戦に勝利して、W杯で初めて3勝しながらも準々決勝に進出できなかったチームになるでしょう」と従来通りの姿勢で最終戦を見据えた。

 目標の8強は逃したが、頼れる主将と快足ウィングトリオが、再び世界に挑戦する。リーチと山田、福岡、藤田の4人は、5月に7人制代表候補に選出された。瀬川智広HC(44)は五輪アジア予選に向け、「4人は限られた試合、時間の出場になる。ジョーカー的な存在」との起用法を描く。限りなく“ぶっつけ本番”となるが「短い準備期間でも一定のレベルで戦えるラグビー力の高い選手」と期待している。

 7人制での実績はある。リーチは14年秋に5年半ぶりに7人制代表に復帰し、わずか2日の練習でアジア大会(韓国)金メダルに貢献した。知美(さとみ)夫人(27)は「(13年に)日本国籍を取る時、日本代表として五輪に出たいという考えもあったみたいです」と話す。ウィングの3人はスピードで勝負する。藤田は東福岡高3年時に史上最年少18歳2か月で7人制代表デビュー。福岡は14年3月に同代表デビュー。山田は06年アジア大会(カタール)の金メダリストだ。

 4人とも「五輪には出てみたい」と希望するが、「W杯が終わるまで7人制のことは考えられない」と7人制に特化した練習は半年以上行っていない。しかし優勝候補の南アフリカを撃破したエディー・ジャパン勢の参戦は、7人制でも世界の脅威となることは間違いない。

 ◆7人制ラグビー 15人制と同じサイズのグラウンドで、ルールもほぼ同じ。試合時間は通常7分ハーフ(15人制は40分ハーフ)で、トーナメントの決勝戦のみ10分ハーフ。チーム構成はFW3人、BK4人。リザーブは5人以内だが、試合中の入れ替え・交代は3人まで。スクラムは3人が1列になって形成。少ない人数で広いスペースをカバーするため、15人制に比べてスピードや持久力が重視される。

 ◆7人制男子ラグビーのリオ五輪への道 計12か国・地域が出場する。内訳は〈1〉14~15年ワールドシリーズの上位4チーム(フィジー、南アフリカ、ニュージーランド、英国)〈2〉アジアなど世界6地域の予選勝者(すでにアルゼンチン、米国、フランスが決定)〈3〉地域予選敗退国16チームによる世界最終予選(日時・場所未定)の勝者(1枠)〈4〉五輪開催国ブラジル。日本はアジア予選で優勝を狙う。参加国は中国、香港、韓国、カザフスタン、タイ、フィリピンなど12チーム。瀬川HCは「ライバルは中国、香港、韓国」と話している。

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