GKデザイングループ会長の栄久庵憲司氏がイタリアの由緒あるコンパッソ・ドーロ賞の国際功労賞を授与された。同賞は1954年に創設された、ヨーロッパで最も古く影響力のある国際デザイン賞だ。

　イタリア・インダストリアルデザイン協会（Associazione per il Disegno Industriale 略称：ADI）が主催し、今年で第23回を数える。5月28日、ミラノで政府関係者、ADI、ADI基金のメンバー、デザイン関係者、報道関係者など500名を超える人々を集めて行なわれた。

　３年ごとに表彰が行われる同賞はイタリア人および企業による製品、製品システム、サービス、研究・調査などに対し、先進的で文化的な意識を持ったものに与えられるほか、若手賞、功労賞などがある。国際功労賞はイタリア以外の人物や企業などの組織に対し、デザイン文化の振興や提言に優れたものに授与される。

　栄久庵氏が日本のデザインの規範や国際インダストリアルデザイン団体協議会の展望および文化を熱心に支援し、日本国内外におけるデザイン振興、メタボリズム（1960年代に日本で生まれた建築家たちの運動）の創設メンバーの一人として活躍したなど、その生涯にわたる功績が讃えられた。

© 2014 Mimmo Capurso/ADI Associazione per il Disegno Industriale.

　今回の功労賞は、国際賞には栄久庵氏の他に、ブラウンの製品デザインで有名なドイツのディーター・ラムス氏とアメリカのアップル社、イタリア国内からはジョルジョ・アルマーニ氏などに授与された。