「大勝軒 味と心を守る会」田内川氏、分裂騒動で“本家”の話し合い「応じる」
人気ラーメン店「東池袋大勝軒」(東京・豊島区)の互助組織「大勝軒のれん会」の分裂騒動を受け、“本家”の「中野大勝軒」(東京・中野区)の坂口光男社長(59)が仲裁へ動いていることについて、分派「大勝軒 味と心を守る会」側は11日までに、スポーツ報知の取材に「話し合いに応じる気持ちはある」と答えた。
坂口氏と修業時代から10年来の付き合いがあるという「守る会」代表の一人の田内川真介氏(38)は、「東池袋―」2代目店主・飯野敏彦氏(47)との話し合いについて、「坂口さんがおっしゃっているので、応じるつもりです」と語った。
続けて「僕らは飯野さんの面目を潰したくて『守る会』を立ち上げたわけではない。きっちりと山岸さんの味を守り、公平に権利を得たかっただけ」と主張。「もしも話し合いが実現して、我々の考えを飯野さんたちが受け入れてくれるのであれば和解はあるかもしれない」と話した。
一方、坂口氏によると、飯野氏側はこれまで歩み寄りの姿勢を見せておらず、話し合いに応じるかは不透明なまま。和解の成否は、同氏側の動向次第といえそうだ。
中野大勝軒は4月1日に亡くなった「東池袋―」創業者・山岸一雄氏(享年80)が修業した店。ここでつけ麺を考案し東池袋大勝軒を設立したことからいわば大勝軒の本家といえる。今回の騒動でもいずれの派にも属していない。
加えて坂口氏は山岸氏の再従弟(はとこ)にあたる。こうした背景から坂口氏は仲裁に乗り出し「こんなことを山岸さんは望んでいない。大勝軒全体のためにも、何とか双方が話し合える場所を設けたい」と年内にも和解させる考えを示している。
4日に分裂騒動が報じられてから、田内川氏の店には今も「本店に負けるな」といった激励のメールや電話が相次いでいるという。「ありがたいです。お客さんの気持ちに応えられるように頑張ります」と話していた。