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新宿・歌舞伎町の老舗ストリップ廃業危機
2015年10月12日 07時00分

 また“老舗の小屋”の灯が消えてしまうのか――。東京・歌舞伎町のシンボル的な存在でもあったストリップ劇場「新宿TSミュージック」が、入居するビルテナントからの立ち退きを求められ、法廷闘争中だ。敗訴すれば、店を畳まざるを得ない状況に追い込まれる。老舗劇場に一体何が起きているのか? 待ったなしの舞台裏を追った。

 廃業危機に追い込まれているのは新宿区役所の真横に立地し、40年近い歴史の「新宿TSミュージック」(以下TS)だ。ストリップファンには聖地の一つとして知られる。「日本でのポールダンスの先駆けで、これまで多くのアイドルストリッパーを輩出してきました。こぢんまりとした劇場ですが、浅草ロック座と並ぶストリップの殿堂です」(ストリップファン)

 テレビ朝日系の深夜番組「トゥナイト」では、山本晋也監督(76)がたびたび紹介するなど、人気を誇った。歌舞伎町は再開発が進み、コマ劇場やミラノ座など名所が次々と消え、浄化作戦も続いている。TSもその波にのみ込まれようとしているのか?

 立ち退きは昨年3月にビルを共同所有する家主のA氏らがTSのオーナーB氏らに対し、賃貸借契約の解除を通告したことから始まる。その後、A氏らはTS側に対し、立ち退きの民事訴訟を同6月に東京地裁に起こし、今年9月に裁判所はTS側に建物の明け渡しを言い渡した。TS側は控訴し、現在も東京高裁で係争中だ。

 訴状などによれば、そもそもの発端は一昨年の摘発劇にあるとされる。TSはこの年の1月に公然わいせつ罪で関係者が逮捕され、その後、8か月間の営業停止処分を受けた。この間、収入が途絶えたTS側は約半年間にわたって、賃料未払いに陥り、その額は約500万円に上った。TS側は納めていた約3000万円の保証金からの充当を望んでいたが、仲介する不動産業者との行き違いで滞納状態が続いた。

 結局、家主側から昨年1月に支払いを催告され、TS側はまず200万円を返済。3月までに完済したが、その前に賃料不払いや共有部分の不法占拠などを理由に契約解除を通告されたという。TS側はこれまでに家賃未払いはなく、それまで良好だった家主側との関係が突然にこじれた理由は摘発を受けたことや家賃未払いではなく、漏水トラブルと主張している。

「昨年1月に劇場から漏水が発生し、他のテナントにも被害が及んだ。故障した水道弁はビルの施設で管理・交換義務は大家側にもあるとして、賠償責任を巡り、TSと家主側が別の民事裁判で争っているんです」(業界関係者)

 TS側は裁判において「契約解除は漏水事故の意趣返し」と訴えたが、裁判所は漏水事故との因果関係を認定することはなかった。

 TSの岡野健太郎社長は本紙取材に「支払いを滞納したのは大変申し訳なかった」と賃料滞納を謝罪しつつも立ち退き裁判の判決には「こちら側の主張が全く取り合われていない不当判決だと思っている」と話した。

 立ち退きとなり、移転するといっても一筋縄ではいかない。風営法では劇場の周囲200メートル以内に官公庁施設や学校、図書館がある場合、新規営業はできない。別の場所に移転するとしても集客等で採算が成り立たないためTSの場合、敗訴=廃業を意味するという。

 TSは今月2日から存続へ向けての嘆願書の署名活動をホームページ等で始めた。「大衆文化の灯を消してはいけない」「踊り子さんが踊れるステージをなんとか存続してもらいたい」などと既に数百を超える署名が全国から集まっており、その嘆願書は裁判所に提出するという。

 家主側の代理人を務める弁護士事務所は「担当弁護人が急病のため、回答できない」とコメントした。ストリップ劇場は1980年代前半の最盛期には全国で200店舗を超えたが、85年の風営法改正以降、閉鎖が相次ぎいまや十数店舗にまで減少している。

 一方で、近年は外国人観光客が押し掛け、伝統的な“クールジャパン”として、見直されている一面もあり、TSにも連日、多くの客が押し寄せている。

 新宿の街から古きよき時代の風俗が消えてしまうのか?

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