人さし指と薬指を比べる/男性更年期障害
日刊スポーツ 10月8日(木)12時6分配信
<健康連載:男性更年期専門外来へようこそ!(4)>
性機能だけでなく、うつやメタボのリスクも高めることが分かってきた男性更年期障害。原因は男性ホルモン(テストステロン)の低下でした。潜在的な患者数は600万人、専門外来も誕生し始めた“男の病”に迫ります。
70歳になっても男性ホルモンのテストステロン値が高く、更年期障害に苦しむことがない人もいれば、30代後半でもテストステロン値が下がり、症状が表れる人がいる。メンズヘルスクリニック東京・男性更年期専門外来の久末伸一順天堂大医学部准教授は、個人差について「もともとガソリンタンクが80リットルの人と40リットルの人がいる」と説明する。
自分は80リットルなのか40リットルなのか、探る方法はないのだろうか。久末准教授が注目しているのが、指の長さだ。「母親のおなかの中にいるとき、テストステロンを浴びます。胎児期にどの程度テストステロンを浴びたかは人によって異なりますが、薬指にはその受け皿となる受容体が多いため、薬指の長さに影響を与えることが分かってきました。これは人間だけでなく、マウスでも同じです」(久末准教授)。
「2D:4D比率」と呼ばれ、人さし指(第2指=2D)と薬指(第4指=4D)を比べる。人さし指の長さを薬指の長さで割って算出する。数字が小さいほど、薬指が長く、男性ホルモンが高いことになる。女性は人さし指と薬指は大体同じ長さだが、男性は薬指の方が長く、平均は0・95だという。
「0・95を切ると、急に男っぽくなるということではなく、0・95を上回ると急に草食的になるかというと、そんなことはなくて、診断には使えませんが、集団でみると0・95を切っている人は基本的に男性ホルモンが高い傾向にあるとはいえます」
ハリウッドのチャイニーズシアター前にあるスターの手形で計測すると、ブルース・ウィリスは0・93、ケビン・コスナーは0・92、ウィル・スミスは0・90だったという。
メンズヘルスクリニック東京では、加齢やストレスなどによるテストステロン低下の検査(男性力ドック)の項目に「2D:4D比率」を取り入れている。(取材協力・メンズヘルスクリニック東京)
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