(テーマ音楽)吉行あぐりさん。
家庭と仕事を両立して時代を生きた女性の草分けです。
98歳まで現役でした。
個性的な3人の子どもも育てます。
戦後を代表する小説家吉行淳之介さん。
詩人で芥川賞作家吉行理恵さん。
そしてドラマや舞台で活躍する女優吉行和子さん。
3人は好きな仕事に打ち込む母の背中を見て育ちました。
その半生は朝の連続テレビ小説「あぐり」で描かれました。
あぐり〜!おはようたみちゃん!明るく常に前を向き自立した生き方は多くの人を魅了しました。
吉行さんは明治40年岡山に生まれました。
12歳の時に父が亡くなり15歳の若さで嫁ぎます。
夫は1つ年上の吉行エイスケ。
若くして先進的な才能を発揮した新興芸術派の作家です。
翌年長男淳之介が誕生しますが夫は東京に。
生後7か月の息子と離れ東京へ向かいます。
上京した吉行さんは夫の勧めもあり美容家山野千枝子のもとへ住み込み働き始めます。
ここでアメリカ仕込みのパーマネントの技術を学びながら頭角を現していきました。
息子淳之介を呼び寄せ自身の店を開いたのは昭和4年。
30人近い弟子が集まり次々と支店を出します。
吉行さんの技術力と探究心はラジオや雑誌でも取り上げられます。
そして率直な人柄は多くの客の心をつかみました。
その後長女和子さん次女理恵さんにも恵まれました。
しかし昭和15年幸せは一変。
夫が急死しばく大な借金や女性問題など次々と明らかになりました。
追い打ちをかけるように翌年太平洋戦争が開戦。
「ぜいたくは敵だ」とパーマネントやおしゃれは排斥されます。
吉行さんは逆境に負けず美容院を続けますがこの時心の支えになったのが19歳の淳之介さんでした。
戦後吉行さんは自分の技術を頼りにゼロから出発。
がむしゃらに働き美容院を再建。
子どもたちも育て上げました。
更に74歳で理想の美容院作りを目指します。
淳之介さんをはじめ皆が「そろそろゆっくりしては」と勧める中での挑戦でした。
鏡1つ椅子1つ。
70歳以上のお客さんが心からくつろげる店を作ろうと若いスタッフに任せず自分一人で店に立つ事にしました。
そのスタイルは周囲を驚かせました。
そんな吉行さんを突然悲しみが襲います。
息子淳之介さんが病に倒れ帰らぬ人となったのです。
仕事を愛し全力で人生を前へ前へと進んできた吉行さんをずっと見守ってくれた最大の理解者でした。
16歳で産んで以来苦難を共にしてきた戦友でもありました。
(司会)温かい手ですね。
温かい手です。
子に先立たれた悲しみは癒える事はありませんでした。
しかし日々のつれづれを手紙に記し共に生きているという心の光を見いだします。
「岡山の大手饅頭も頂きました」。
「身体は老いても心は未だ老いず」を座右の銘に90歳を過ぎてからも娘の海外旅行にも同行します。
吉行あぐりさん。
職業人として母として人として全力で生き抜いた107年の生涯でした。
2015/10/10(土) 05:40〜05:50
NHK総合1・神戸
NHK映像ファイル あの人に会いたい「吉行あぐり(美容家・エッセイスト)」[字]
98歳まで現役美容師を続けた吉行あぐり。戦前、戦中、戦後を自立した職業婦人として生き、連続テレビ小説のモデルにもなった。そのしなやかな生き方が語られる。
詳細情報
番組内容
働く女性・働く母親の道をいち早く歩んだ吉行あぐり。戦前、戦中、戦後を自立した美容師として働き、98歳まで現役を続けた。また個性的な3人の子ども、吉行淳之介、和子、理恵を女手ひとつで育て上げた。その半生は朝の連続テレビ小説「あぐり」で描かれ、多くの人の共感を得た。『心は未(いま)だ老いず』を座右の銘とし、常に前を向き生きる姿を見せた107歳。そのしなやかな生き方が語られる。
出演者
【出演】美容家・エッセイスト…吉行あぐり,【語り】鈴木奈穂子
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
ドキュメンタリー/教養 – インタビュー・討論
情報/ワイドショー – 芸能・ワイドショー
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サンプリングレート : 48kHz
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