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【プロ野球】

ロッテが先勝

2015年10月11日 紙面から

日本ハム−ロッテ 2回表1死満塁、今江が左中間に逆転の走者一掃二塁打を放つ。投手大谷、捕手市川=札幌ドームで(七森祐也撮影)

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 ポストシーズン男が難敵攻略だ。クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ(3試合制)が開幕し、パはリーグ3位のロッテが2位日本ハムに9−3で快勝。過去2度の日本シリーズMVPに輝く今江敏晃内野手(32)が、日本ハム・大谷から逆転の3点二塁打を放った。セはリーグ2位の巨人が3位の阪神に延長10回、3−2でサヨナラ勝ち。11日の第2戦で、巨人が勝つか引き分ければ4年連続での、ロッテは勝てば2年ぶりのファイナルステージ進出が決まる。

◇CS ファーストステージ第1戦 ロッテ9−3日本ハム

 ポストシーズン男が躍動した。ロッテは1点を追う2回1死満塁。今江のバットが火を吹いた。大谷が投じた159キロの真っすぐを狙い打ち。左中間を鋭く破る走者一掃の二塁打で試合をひっくり返した。

 「今年一番の感触でした」。そう語る今江には、レギュラーシーズンでチームに貢献できなかった自責の念があった。7月14日のオリックス戦(京セラ)で死球を受け、左手首骨折で戦列離脱。9月10日のオリックス戦(QVCマリン)で2カ月ぶりに1軍復帰したが、打撃不振に苦しんだ。「僕は結構思い悩むタイプ」という32歳は「夜眠れないんですよ」とまでこぼしていた。

 そこから尻上がりに調子を上げ、CSへ。「レギュラーシーズンとは別物。気持ちを切り替えて今日のゲームに入った。チャンスで打てて良かった。最初の打席で1本出て良かった」。チームは今季、大谷に2試合連続で零封されるなど1勝2敗。今江自身も3打席無安打だったが、分の悪さなど関係なかった。

 パ2位から日本一になった2005年、さらに同3位からCSを経て、セ界王者の中日を破った10年、今江はいずれもシリーズMVPになった。今年は15年…。5年周期のゴールデンイヤーで躍動するお祭り男。歓喜再現に期待が膨らむような、大谷攻略だ。

 値千金の一撃は不穏な気配を吹き飛ばした。3回に福浦、クルーズ、鈴木も大谷の真っすぐをとらえた3連続二塁打で2点を奪取し、大谷をマウンドから引きずり降ろした。その後も勢いは止まらず11安打で9得点の快勝だ。伊東監督は「よくあそこで打ってくれた。打つべき人が打った」と賛辞を惜しまない。パ3位からの進撃が、力強く始まった。 (小林良二)

 

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