共産党が提唱「国民連合政府」
アリか、ナシか
共産党が唱え始めた「国民連合政府」構想は、安保法廃案を主眼に野党共闘を呼び掛ける。これを野合と批判する声もあるが、一方で「未来の政治」の始まりとの声も。どう考えるのが正しいか。
政治学の理論で、デュベルジェの法則がある。経済学のゲーム理論でも緻密に扱われていて、一つの選挙区でn人の議員を選ぶ制度の場合、n+1の政党しか長期的には存続し得ないというものだ。
たとえばn=1の小選挙区制で候補者が3人の場合。有権者の支持率が2番目の候補者は、ちょっとしたきっかけで1番目に勝てるかもしれないが、3番目の候補者の当選確率は他の2人に比べてがたんと落ちる。一番手でもなく二番手でもない第三極の政党は、もともと小選挙区制では存続するのは難しいというロジックである。
もっとも、現在の日本の小選挙区制は完全ではなく、小選挙区比例代表並立制なので、第三極の余地はある。それを踏まえるとあり得る政党のパターンは三つ。
第一に政権可能性のある自民党と民主党のような二大政党、第二に公明党のような自民党の連立パートナータイプ、第三に共産党のような比例区狙いタイプである。こうした政治理論からみれば、共産党が比例区狙いの小規模政党から、政権をとりうる民主党の連立パートナータイプに変わろうとしていることになる。
最近の共産党は、自民党が圧勝する中で、左派系の票を集めて躍進。が、その先鋭的な意見ゆえに、そろそろ頭打ちになっている。左翼の中で幅を広げたくて、安保法案で歩調の合った民主党に秋波を送っているわけだ。
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