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トルコ首都で爆発 左派の集会標的 30人死亡
【カイロ=大内清】トルコの首都アンカラで10日、左派団体などが開催した集会で2回の爆発があり、同国内務省は少なくとも30人が死亡、120人以上が負傷したと発表した。ロイター通信によると、トルコ政府当局者は爆発を「テロ攻撃」だとの見方を示した。
集会は、トルコ政府が進めている非合法武装組織「クルド労働者党(PKK)」との戦闘の停止を求めるもので、PKKとの関係も取り沙汰される少数民族クルド人系の左派、人民民主党(HDP)も参加していた。
トルコでは6月の総選挙後の連立内閣樹立が不調に終わったことを受け、11月に出直し総選挙が予定されている。出直し選では、6月の総選挙で躍進したHDPが議席を維持できるかに注目が集まっており、今回の事件には、HDPなど左派に打撃を与える狙いがあった可能性もある。