ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ノヴォロシースクはセヴァストーポリ工場でメンテナンスを行なう

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年8月10日15時13分配信
【セヴァストーポリの旧ポロシェンコ工場はロシア連邦海軍から最初の発注を受けた】
モスクワ、10月8日-ロシア通信社ノーボスチ

「セヴァストーポリ海洋工場」を基に形成されたセヴァストーポリ艦船修理企業「ズヴェズドーチカ」支所は、その最初の軍事発注を実行し、最新のプロジェクト636.3「ワルシャワンカ」ディーゼルエレクトリック潜水艦「ノヴォロシースク」の船体の仕上と塗装を行なう。
木曜日、「統合造船業営団」公式代理人ローマン・チェルニゴフツェフは発表した。

以前、「セヴァストーポリ海洋工場」ウクライナ大統領ペトロ・ポロシェンコが所有していたが、クリミアロシアの一員として加わった後、セヴェロドヴィンスク艦船修理センター「ズヴェズドーチカ」の支所となった。

「本日・10月8日、セヴァストーポリ海洋工場を基にして操業するセヴァストーポリ市の艦船修理センター・ズヴェズドーチカ支所へ、プロジェクト636.3ディーゼル潜水艦ノヴォロシースクが入りました。
潜水艦は船体の最終仕上げと塗装を実施します」
チェルニゴフツェフ
は話した。

彼は更に、全ての作業は2015年11月末までの完了が計画されている事を指摘した。
船体の仕上げと塗装は、「セヴァストーポリ海洋工場」の労働者と、10月1日にセヴァストーポリへ到着した40名以上の建造工場「アドミラルティ造船所」の代表が合同で実施する。

「ノヴォロシースク」は、サンクトペテルブルク市「アドミラルティ造船所」黒海艦隊の為に建造される6隻の近代化されたプロジェクト636.3「ワルシャワンカ」ディーゼル潜水艦の1隻目である。

プロジェクト636.3「ワルシャワンカ」潜水艦は第3世代に属しており、排水量3950トン、速力20ノット、潜航深度300メートル、乗員52名である。
兵装として533mm口径の魚雷(6門の発射管)、機雷、打撃ミサイル複合体「カリブル」が有る。
それは、敵に探知されるよりも3-4倍の距離で目標を発見する事が出来る。
その隠密性により、同プロジェクト潜水艦はNATOから「ブラックホール」の呼び名を貰った。


[プロジェクト06363潜水艦]


プロジェクト06363潜水艦の1番艦B-261「ノヴォロシースク」は2010年8月20日に起工され、2013年11月28日に進水しました。
[プロジェクト06363(改キロ級)潜水艦ノヴォロシースクは進水した]

2014年5月末に工場航海試験が開始されました。
[プロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクの航海試験が始まった]

6月22日、最初の航海試験は完了しました。
[プロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクは最初の航海試験を終えた]

7月下旬から再び航海試験が実施されました。

8月21日、サンクトペテルブルクにおいて受領-引渡証書への署名が行なわれました。
[プロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクはロシア海軍へ納入された]

2014年8月22日、正式な就役式典となる聖アンドレイ旗初掲揚式典が開催され、名実ともにロシア海軍へ就役しました。
[黒海艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクはロシア海軍へ就役した]

2014年9月17日、ロシア黒海艦隊へ編入されました。
[プロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクはロシア黒海艦隊へ編入された]

「ノヴォロシースク」は、バレンツ海方面での深海試験が予定されていました。
[プロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクは北方海域で深海試験を行なう]

11月6日、その深海試験を行なう為、北方艦隊の基地ポリャールヌイへ到着しました。
[ロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクは深海試験の為に北方艦隊の基地へ到着した]

それから約9か月後の2015年8月初頭、「ノヴォロシースク」バレンツ海方面での各種試験を全て終えました。

その締め括りとして、「ノヴォロシースク」バレンツ海からチジャ射爆場有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクはバレンツ海から地上目標へ巡航ミサイルを発射した]

8月10日、「ノヴォロシースク」黒海へ向けて出航しました。
[ロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクは黒海へ向かった]

8月26日にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のプロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]

翌8月27日、スぺインセウタ港へ寄港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のプロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクはスペインの飛び地セウタを訪れた]

9月初頭にはアルジェリアオラン港へ寄港しました。

9月16日、「ノヴォロシースク」ダーダネルス海峡ボスポラス海峡を通過し、黒海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のプロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクは黒海へ入った]

9月21日、ノヴォロシースク海軍基地へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のプロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクはノヴォロシースクへ到着した]

9月28日、点検整備の為、セヴァストーポリへ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のプロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクはセヴァストーポリへ到着した]

そして10月8日、船体の仕上げ(清掃)と塗装の為、「セヴァストーポリ海洋工場」のドックへ入りました。
[セヴァストーポリ海洋工場はセヴェロドヴィンスク艦船修理工場ズヴェズドーチカの傘下に入る]

作業は11月末までに完了するとの事です。


ロシア海軍向けのプロジェクト06363通常動力潜水艦は、これまでに6隻が起工され、この内の3隻が就役しています。
全てサンクトペテルブルク「アドミラルティ造船所」で建造されています。
現在の所、6隻が建造される計画です。

プロジェクト06363は、輸出用のプロジェクト636を更に改良したタイプであり、今後建造される第5世代通常動力潜水艦「カリーナ」級の開発設計作業の成果がフィードバックされています。

[プロジェクト06363]
・B-261「ノヴォロシースク」(Б-261 Новороссийск)
建造番号01670
2010年8月20日起工/2013年11月28日進水/2014年8月22日就役
黒海艦隊へ配備

・B-237「ロストフ・ナ・ドヌー」(Б-237 Ростов-на-Дону)
建造番号01671
2011年11月21日起工/2014年6月26日進水/2014年12月30日就役
黒海艦隊に配備予定

・B-262「スタールイ・オスコル」(Б-262 Старый Оскол)
建造番号01672
2012年8月17日起工/2014年8月28日進水/2015年7月3日就役
黒海艦隊に配備予定

・B-265「クラスノダール」(Б-265 Краснодар)
建造番号01673
2014年2月20日起工/2015年4月25日進水/2015年11月就役予定
黒海艦隊に配備予定

・B-268「ヴェリキー・ノヴゴロド」(Б-268 Великий Новгород)
建造番号01674
2014年10月30日起工/2016年11月就役予定
黒海艦隊に配備予定

・B-271「コルピノ」(Б-271 Колпино)
建造番号01675
2014年10月30日起工./2016年11月就役予定
黒海艦隊に配備予定


プロジェクト06363潜水艦には有翼ミサイル「カリブル」が装備されます。
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]
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ロシア連邦軍参謀本部作戦管理総局長はロシア海軍によるシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点攻撃について語った

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年10月8日9時9分配信
【国防省は、シリアでの海軍のミサイル攻撃の詳細について話した】

この前の水曜日、軍艦「ダゲスタン」、「グラード・スヴィヤージスク」、「ウグリーチ」、「ヴェリキー・ウスチュグ」は、シリアの目標への有翼ミサイル発射を実施した。
発射は、他国との合意下で行なわれ、民間人の安全が確認されたとロシア連邦国防省は表明した。


ロシアはパートナーと事前合意の上で、カスピ海南西部から有翼ミサイル「カリブル」により、シリア領内の施設へ打撃を与えた。
10月8日・木曜日、ロシア連邦軍参謀本部作戦管理総局長アンドレイ・カルタポロフ大将は発表した。
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「10月5日と6日、私達の調査により、即時破壊の対象となっているシリア領内の過激派の重要施設の数が明確にされました」
アンドレイ・カルタポロフ
はこう話し、説明した。
「これらの撃破の為、長距離有翼ミサイルの使用が決定されました」
ロシア連邦国防省広報サービス
は、彼の談話を引用した。

「民間人の回廊飛行の安全保障の利益の為、人口希薄な場所で計画されました。
打撃を与えるのは、ラッカ県、イドリブ県、アレッポ県の弾薬及び爆発装置の製造工場、指揮所、弾薬及び燃料倉庫、更にはテロリストの訓練拠点です」
アンドレイ・カルタポロフ
は指摘した。

彼によると「これら施設への打撃により、我々は過激派の機動力を減らし、テロへの共鳴行動の機会を奪う事が出来ます」

「全ての施設を撃破する為、私共は徹底的な調査を行ない、宇宙及び電波電子偵察、無人飛行装置から撮影されたデータと、無線傍受により得られた情報が使用されました。
我々は更に、スパイ活動による情報源を含め、シリア、イラン、イラクの情報機関のデータも使用しました」
アンドレイ・カルタポロフ
は強調した。

彼は更に、打撃は検証された目標にのみ与えられ、各打撃に先行して長く入念な準備が行なわれたと説明した。
各施設を撃破する為の打撃に先立ち、特殊な型式が用意された。

「使用可能な全ての情報を分析した後、コンピュータモデルにより、来たる打撃の為のコンピュータシミュレーションが行なわれ、その後でのみ、それか、或いは他の目標を撃破するのかについての最終決定が下されました。
航空機の為の目標の特定に当たっては、このようなアルゴリズムが厳密に実行されました」
アンドレイ・カルタポロフ
は話した。

彼は、シリアにおいて最新鋭の高精度兵器が使用されている事を強調した。
ハイテクノロジーシステムと組み合わせた複合使用は、目標を撃破する為の高い精度を提供する。
「目標との誤差は、最大でも5メートルを超える事は有りません」
アンドレイ・カルタポロフ
は表明した。

彼は更に、ロシアは繰り返し過激派による計画攻撃を防いできたという事実に注意を払った。
「その唯一の理由は、テロリストが彼らの基地とキャンプを去り、人口密集地や宗教施設の付近へ隠れる傾向が有りますので」
「私は、人口密集地を目標物体として扱わない事について、我々に全ての責任がある事を表明いたします」

大将は強調した。

アンドレイ・カルタポロフによると「ロシアはパートナーと"イスラム国"施設の座標を共有する事を提案いたしましたが、この提案は未だ解決されずに残されたままです」
「これは、我々のパートナーが、これらの座標を有しておらず、或いは、私達が"イラクとレバントのイスラム国"へ打撃を与える事を何らかの理由で望んでいない事を意味します。
このような理由は、私達にとって不明瞭なまま残されています」
アンドレイ・カルタポロフ
は表明した。


[ロシア海軍カスピ小艦隊の4隻の艦はシリアへ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
[ロシア海軍は巡航ミサイルでシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点を攻撃した]

シリア内戦におけるロシア海軍の今後の行動の可能性

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年10月7日16時27分配信
【貨物輸送か打撃力か:シリア紛争における(ロシア)海軍の意志】

シリア紛争におけるロシア海軍の活動は、長期間に渡りタルトゥース港への物資や兵器の配達に限られていた。
ロシア人船員がイスラム主義者へ最初の打撃を与えたのは10月7日になってからだった。
『中央海軍ポータル』は、ミサイル「カリブル」以外にも水上から「イズラム国」を攻撃できる事を理解している。


[カスピ海から風よりも速く地中海へ]
ロシア海軍
による最初の打撃作戦は、水曜日・10月7日に実施された。
「イスラム国」の陣地(ロシア連邦領では禁止されている)は、カスピ海から発射された有翼ミサイル「カリブル」により撃破された。
地上目標を破壊できる3M14ミサイルの搭載艦は、ロケット艦「ダゲスタン」、小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」、「ウグリーチ」、「ヴェリキー・ウスチュグ」であった。

以前には、このミサイルの特性である飛翔距離は、人為的な制限を受ける事無く知られていた。
「カリブル」の輸出版-複合体「クラブ」として。

専門家が表明してるように、ロシア海軍は、3M14の2つのヴァージョンを持っている:水上艦から発射する為のものと、潜水艦魚雷発射管から発射するものと。
更には、2タイプの弾頭。それは「従来型」と呼ばれるものと、更には、特殊な戦術核弾頭である。

沿岸目標を攻撃する際の「カリブル」の飛翔距離は2600kmに達する事が可能であり、ロシア南部艦艇グループに配置され、実際には埠頭から離れることなく「イスラム国」へ打撃を与える事が出来る。

そのような決定が採択された場合、カスピ小艦隊の船員のみならず、全ての艦隊「吹き飛ばす」責任を有する事になる。
最近、ノヴォロシースクには、工場試験と国家試験を完了した同名のプロジェクト636.3ディーゼルエレクトリック潜水艦が到着した。
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サンクトペテルブルクで建造された「ノヴォロシースク」潜水艦シリーズのトップであり、優れた隠密特性に加え、沿岸目標を攻撃できる有翼ミサイル複合体「カリブル」を有している。

[「オーニクス」の戦い]

「カリブル」のみならず、ロシアから離れた所で船員が戦う事も有り得るだろう。
鉱物の「オーニクス」に因んで命名されたミサイル複合体の射程距離は短いが、地上目標に対して使用出来る。
有翼ミサイル「オーニクス」は、特に、小型ロケット艦プロジェクト21631「ブヤン-M」、更には沿岸複合体「バスチオン」への装備が計画されている。

既知の通り、「オーニクス」は、機動海上目標に対し、距離300mで発射できる。
しかし地上に対しては、数倍以上になる。
この有翼ミサイル「カリブル」は、複雑な飛翔軌道により、対空防衛手段を恐れる事は無い:最初は弾道軌道に沿って移動し、その後、目標を捕捉、急激に地上へ降りる。それは最低高度で敵に接近し、障害物を回避し、敵軍の防衛手段を避ける。

軍事情報筋によると、このミサイルの命中精度の誤差は100では無く、メートル単位であると推定されている。
この事は、「有翼ミサイル」シリアロシア航空機が使用している自由落下爆弾による撃破手段とは大幅に違う事を意味している。

[海洋の翼]
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ムルマンスク州
で3ヶ月以上に渡る技術的準備状態の回復を行なっていたロシアで唯一の航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の修理は10月中旬までに終わる予定である。
海軍で最大の艦の地中海への遠距離航海は、特に目新しいものでは無い。
2014年、「クズネツォフ」は、ほぼ半年間を(海上で)過ごし2011-2012年には、それよりも短かった。

テロリスト集団「イスラム国」との戦いに巡洋艦を使用する事が決定された場合、既にラタキア空港に在る34機の航空機に加え、シリア沿岸には30機以上の甲板配置機が到着する事になる。

「アドミラル・クズネツォフ」航空団の構成には、特に、第4世代多目的戦闘機Su-33が含まれている。
彼らは、地上及び海上目標へ爆弾及びミサイルによる打撃を与えるのみならず、敵の航空機から前線爆撃機を援護し、無人機、更には有翼ミサイルを攻撃できる。
この航空機は17kmまでの高度で行動し、3000kmまで飛翔できる。

彼らの艦が修理されている間、甲板戦闘機飛行士は技量を失わなかった事には注目すべきである。
その訓練期間には、最近復活した複合体ニートカが在るクリミアへ移動した。
それは海洋航空隊の為に特別に作成されたものである。
(クリミア)半島への派遣中、パイロットは、夜間の10時間を含め、空中で150時間以上を過ごした。
飛行士が甲板から発着できる施設は、ロシアには非常に少ない。
2011年夏には、北方緯度の演習のデータによれば、計20だった。
驚くことではないが、航空グループの半分は練習機である。

そして、シリア紛争における航空艦グループの利点は明白である。
地上の空港とは異なり、海上航空基地は、テロリストの攻撃や砲撃の可能性から護られている。
パイロットは、彼の有翼機の発着艦に集中する事が出来るし、航空機が殆ど機動できない時間中、敵の対空防衛手段の脅威の可能性について考慮しなくても良い。

シリア紛争の枠組みにおける航空艦の使用が成功する可能性については、アメリカの経験により確認されている。
長期間に渡りアメリカ合衆国は、爆撃機F/A-18スーパーホーネットを含む約90機を艦上に搭載する航空母艦「セオドア・ルーズベルト」イスラム主義者との戦闘に使用している。

[疲れ知らずのエクスプレス]
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最近まで、紛争への海軍の参加は、ロシアの大型揚陸艦が関与するタルトゥース港への物資や兵器の配達に限られていた。
装甲輸送車両及び「トラック」を積載して頻繁に黒海海峡を通過する艦を、ジャーナリストたちは「シリア・エクスプレス」と呼んだ。

最も単純な計算によると、2012年以降、ロシア艦が輸送した車両は、装甲車両或いは運搬自動車で合計2000両に到達するだろう。

シリア当局への公式の援助問題で国防省が充分な立ち位置を公表しているのにも関わらず、ロシアは9月30日から正式に戦争へ加わった。
10月7日までの戦闘行動は航空機が主導し、自己誘導爆弾により地下20メートルの要塞が破壊された可能性がある。

団体「イスラム国」は、国際テロリスト組織と認識されており、イラクシリア領内で活動している。
ロシア連邦領内では禁止されている。

ロシア海軍は巡航ミサイルでシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点を攻撃した


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部発表
2015年10月7日17時15分配信
【ロシア国防省はYouTubeチャンネルにシリア領内のISIL(イラクとレバントのイスラム国)のインフラ施設への高精度兵器による大規模打撃を公開した】

本日(10月7日)未明、カスピ海エリアの指定海域に居るロシア海軍打撃艦グループは、シリア領内のISIL(イラクとレバントのイスラム国)のインフラ施設へ、海洋配置有翼ミサイル「カリブル-NK」により大規模な打撃を与えた。

有翼ミサイルは、全ての指示目標へ成功裏に命中した。
遠距離目標への命中精度の誤差は、3メートルを超える事は無かった。

撃破した施設は、弾薬及び爆発装置の製造工場、指揮所、弾薬、兵器及び燃料・潤滑剤の倉庫、更にはテロリストの訓練キャンプだった。

打撃艦グループの旗艦機能は、排水量2000トン、全長約100メートルのロケット艦「ダゲスタン」(プロジェクト11661)が務めた。
同艦は、高度50メートル以下を地形に追従した軌道で飛翔する最新鋭の高精度ミサイル複合体「カリブル-NK」で武装している。

ロケット艦「ダゲスタン」は、駐留所から4000kmの距離で任務を遂行できる。

プロジェクト21631小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」、「ウグリーチ」、「ヴェリキー・ウスチュグ」は、約1000トンの排水量と70メートル以上の全長を有する。
同プロジェクト艦の主要打撃複合体は、困難な水文気象条件下であらゆる時間帯に目標を効果的に撃破できる高精度ミサイル兵器複合体「カリブル-NK」である。


既報の通り、10月7日、ロシア海軍カスピ小艦隊の水上艦は、有翼ミサイル「カリブル」により、シリア領内の「イラクとレバントのイスラム国」(ISIL)施設を攻撃しました。
[ロシア海軍カスピ小艦隊の4隻の艦はシリアへ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

今回のロシア海軍による初のシリア領内の「イラクとレバントのイスラム国」施設への攻撃は、カスピ小艦隊所属の「カリブル」搭載艦4隻を総動員して実行されました。

2012年11月28日に就役したプロジェクト11661K警備艦(記事中では「ロケット艦」と記されている)「ダゲスタン」は、ロシア海軍で初めて「カリブル」を搭載した艦です。
[警備艦ダゲスタンはロシア海軍へ引き渡された]

プロジェクト21631小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」、「ウグリーチ」、「ヴェリキー・ウスチュグ」は、昨年(2104年)に就役したばかりの最新鋭艦であり、こちらも「カリブル」を主兵装としています。
[新世代小型ロケット艦「ブヤン-M」]

有翼ミサイル「カリブル」は、輸出用ミサイル「クラブ」シリーズのロシア海軍向けヴァージョンであり、射程距離は大幅に延長されています。
ベースとなったのは、ソ連時代に開発・配備された原潜用の有翼ミサイル「グラナート」(SS-N-21サンプソン、「トマホークスキー」とも呼ばれた)です。
[対艦(対地)巡航ミサイル「クラブ」]
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]
ソ連邦解体後、先ず初めに、「グラナート」をベースにして輸出用の「クラブ」が開発され、それを改良してロシア海軍向けの「カリブル」が開発されました。

輸出用ミサイルの場合、ロシアも参加している「ミサイル技術管理レジーム」の制限により、射程300kmを超える事は許されていません。
この為、「クラブ」の最大射程は300kmに抑えられています。
【ミサイル技術管理レジーム】

しかし、輸出を想定していないロシア海軍向けヴァージョンには、そのような制限は無い為、「カリブル」地上攻撃型の最大射程は2500km程度にまで延長されています。
(対艦攻撃型は375km)

現在の所は、カスピ小艦隊の4隻を始めとして、ロシア海軍の一部の艦にしか搭載されていない「カリブル」ですが、将来的には、新世代艦へ搭載されるのみならず、既存の艦も近代化改装により搭載する事になります。

「カリブル」を搭載する新世代艦は、プロジェクト885原子力水中巡洋艦プロジェクト06363潜水艦プロジェクト22350大型警備艦プロジェクト11356R警備艦プロジェクト20385警備艦プロジェクト21631小型ロケット艦になります。

近代改装により「カリブル」を搭載する既存の艦は、プロジェクト949A原子力水中巡洋艦(オスカーII級)、プロジェクト971原子力巡洋潜水艦(アクラ級)プロジェクト11442重原子力ロケット巡洋艦(キーロフ級)プロジェクト1155大型対潜艦(ウダロイ級)です。

特に黒海艦隊へは、将来的に「カリブル」搭載艦が計18隻配備されます。
(プロジェクト06363潜水艦6隻、プロジェクト11356R警備艦6隻、プロジェクト21631小型ロケット艦6隻)


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なお、カスピ海からシリア国内へ発射された「カリブル」は、イランおよびイラク上空を飛翔しましたが、この件に関し、ロシア連邦大統領広報秘書官ドミトリー・ペスコフ氏は、今回のミサイル発射はイラクイランの同意を取り付けたうえで実施されている事を明らかにしました。

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年10月7日20時34分配信
【ペスコフ:(ロシア)海軍によるイスラム国へのミサイル発射軌道はイラクとイランの同意を得ている】

ペスコフ氏は、ミサイルの飛翔経路がイラクイランを通過している件に関し、両国の同意を得ているのかという記者の質問に答え
「貴方の理解は完全に正しいですね」
と答えました。

ロシア海軍カスピ小艦隊の4隻の艦はシリアへ巡航ミサイル"カリブル"を発射した


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年10月7日14時12分配信
【ショイグ:4隻のロシア艦はイスラム国に対し26回のミサイル発射を実施した】
モスクワ、10月7日-ロシア通信社ノーボスチ

カスピ小艦隊の4隻の艦は水曜日早朝、シリア「イスラム国」戦闘陣地へ26回の有翼ミサイル発射を実施した。
全ての目標は成功裏に破壊され、民間人の犠牲者は無かった。
ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグは、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンとの会合において報告した。

「戦闘隊員の撃破の為、航空機の他に、本日早朝、カスピ小艦隊の艦が使用されました。
4隻のロケット艦は、11目標に対し26回の海洋配置有翼ミサイル"カリブル"発射を実行しました」
ショイグ
テレビ局『ロシア-1』の生放送で話した。

彼は、客観的な観測データにより、全ての目標は破壊され、民間人に犠牲者は居ないと付け加えた。
「打撃の結果、長距離でのミサイルの高い有効性が確認されました-ほぼ1500kmで」
国防相は指摘した。

9月30日以降、ロシアバッシャール・アサド大統領の要請に応じ、襲撃機Su-25、前線爆撃機Su-24M、Su-34を使用し、戦闘機Su-30SMの空中援護の下でシリア「イスラム国」の施設に対するピンポイント空爆を開始した。
国防省によると、ロシア航空機は、管理システム、戦闘員への物資装備供給所へ大幅な損害を与え、更には、自爆テロリストの訓練インフラストラクチュアへ損害を与えた。


ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将は、今回、シリア「イスラム国」施設を攻撃したカスピ小艦隊の艦の名前は出しておらず、「4隻のロケット艦」としか言っておりませんが、同小艦隊で「カリブル」有翼ミサイルを搭載する艦は、この「4隻」しか居ません。

警備艦「ダゲスタン」(693)2012年11月28日就役
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小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」(021)2014年7月27日就役
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小型ロケット艦「ウグリーチ」(022)2014年7月27日就役
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小型ロケット艦「ヴェリキー・ウスチュグ」(023)2014年11月19日就役

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この4隻は、「カリブル」有翼ミサイルを8基ずつ搭載しています。
つまり4隻で合計32発搭載可能であり、今回、この内の26発がシリア「イスラム国」施設へ向けて発射されました。
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無論、これは「カリブル」有翼ミサイルの初の実戦使用となります。
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]