2015年10月10日21時01分
関東・東北豪雨で茨城県常総市の鬼怒川の堤防が決壊してから、10日で1カ月がたった。2人が死亡した常総市ではこの日朝、高杉徹市長らが黙禱(もくとう)を捧げた。一時不通だった関東鉄道常総線が全線開通したものの、400人以上が避難所生活を送っている。
常総市役所で開かれた災害対策本部会議で高杉市長は、避難所や浸水した自宅での生活を強いられている被災者に対し、ストレスのケアに力を入れていく方針を示した。線路の土台などが流失した常総線は、水海道(みつかいどう)―下妻駅間(18・6キロ)が通常の3割程度の本数で運行を再開。1カ月ぶりに全線開通した。
決壊現場を訪れた石井啓一国土交通相はこの日、今後5年間で鬼怒川の拡幅や堤防建設に集中投資し、同程度の降雨に耐えられる改修を行う方針を明らかにした。河川激甚災害対策特別緊急事業として着手する。
一方、避難所生活を送る被災者は10日現在で406人にのぼる。県は、家が流失した人に優先して公的住宅へ入居してもらう手続きを進めているが、入居できたのは4世帯。決壊現場周辺では、川から流れ込んだ大量の水で県道や住宅の地盤がえぐられたままだ。常総市は宅地を整地する方針を明らかにしており、年度内に終えたい考えだ。
豪雨では、茨城、栃木、宮城の3県で8人が死亡。常総市では推定で約40平方キロが浸水した。茨城県全体の建物被害は全壊50棟を含め7千棟超、農林水産業の被害は推計で114億円余。政府は6日、激甚災害法に基づいて、茨城、宮城を含む被災地全体を対象に激甚災害の「本激」に指定している。
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