北朝鮮、労働党創建70周年行事に14億ドル投入

食糧を買えばトウモロコシ950万トン
北朝鮮住民を29カ月養える量に相当

 北朝鮮の内部事情に詳しい消息筋は8日「北朝鮮は、今月10日の労働党創建70周年記念行事のため、米貨14億ドル(現在のレートで約1680億円、以下同じ)相当の費用を投入したと推定される」と語った。北朝鮮は、2013年の「戦勝節(朝鮮戦争停戦協定締結日)」60周年行事の際にも1億5000万ドル(約180億円)を費やした。

 消息筋によると北朝鮮は、労働党創建70周年に合わせて全将兵・住民に支給すると決めた特別賞金(月の生活費の100%)と、住民の生活必需品購入に投じられる資金1億1000万ドル(約132億円)を除いても、今回の行事のためにおよそ13億ドル(約1560億円)を投入した。

 白頭山英雄青年発電所、科学技術殿堂など19の記念建築物の建設に8億ドル(約960億円)、平安北道鉄山郡東倉里の発射場増築など長距離ミサイル(北朝鮮は人工衛星と主張)の発射準備と軍事パレードに4億ドル(約480億円)を投じたと推定されている。また、大同江に面積およそ1800坪(約5900平方メートル)規模の水上ステージを設置し、遊覧船「虹」号を建設するのに約2000万ドル(約24億円)を費やしたという。さらに、10日夜に大同江の川岸で計画されている花火には300万ドル(約3億6000万円)、遊覧船の装備を用いたマルチメディアショーには120万ドル(約1億4400万円)が、それぞれ投じられると伝えられている。

 14億ドルといえば、北朝鮮の年間貿易額(76億ドル=約9112億円)のおよそ5分の1に相当し、この資金で食糧を買った場合、トウモロコシ(1トン当たり約150ドル=約1万8000円)およそ950万トンを購入できる。これは、北朝鮮の全住民を29カ月間(1カ月当たり33万トンを消費)養える量だと専門家らは分析している。

黄大振(ファン・デジン)記者
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