FIFA会長選:反ブラッターの鄭氏、処分を予見か

 国際サッカー連盟(FIFA)倫理委員会が8日に発表した鄭夢準(チョン・モンジュン)大韓サッカー協会名誉会長(64)のサッカー関連活動資格停止6年という処分は、「反ブラッター」を旗印に掲げていた同氏にとって予見できたことだったとの声がある。鄭夢準氏は韓国が2022年ワールドカップ(W杯)招致活動時に掲げた「国際サッカー基金造成」を支持する書簡をFIFA執行委員らに送ったという理由で19年の資格停止を求められていた。同氏は6日に記者会見を開き、FIFAを激しく批判した。

 この日の倫理委員会の決定によると、鄭夢準氏の資格停止期間は当初言われていた19年から6年へと短くなった。同氏は8日、「倫理委員会はサッカー資金造成に関連した手紙を送った事案を今回の制裁理由から除外した。その代わり、倫理委員会に対する秘密保持違反や名誉毀損(きそん)などあいまいな条項を適用し、6年の制裁を下した。到底納得できない」と声明を発表した。執行委員が開催国の招致活動を支持するのは慣例上、当然のことだが、これを前面に掲げてうまく行かず、名分が足りなくなると別の理由を並べ立てて重い処分を科したというのが鄭夢準氏側の認識だ。

 今回の懲戒処分で、鄭夢準氏の次期FIFA会長選挙出馬は予測困難な状況に陥った。大韓サッカー協会は「資格停止になれば懲戒処分の効力が即時に発生するため、立候補登録するのは難しいと思われる」と述べた。立候補登録締め切りは10月26日だ。鄭夢準氏がFIFAに控訴しても、別途の委員会をあらためて開催する必要があり、この委員会もいつまでに開くという規定がFIFAにはない状況だ。スイスにあるスポーツ仲裁裁判所(CAS)に異議を申し立てた場合でも、結論が出るまでどのくらいかかるか予測が難しい。鄭夢準氏は「できる限りのあらゆる法的手段を通じて倫理委員会の決定が不当であることを明らかにする」と語った。

チャン・ミンソク記者
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