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【ゴルフ】

近藤共、今季初首位

2015年10月10日 紙面から

◇ツアーワールドC<第2日>

▽9日、茨城県小美玉市、石岡ゴルフ倶楽部(7071ヤード、パー71)▽晴れ、気温23・9度、西南西2・0メートル▽賞金総額1億円、優勝2000万円▽126選手(アマチュア6人)▽観衆1179人

 18位から出た近藤共弘(38)が怒濤(どとう)の猛チャージで今季初の首位に躍り出た。パッティングが絶好調で、1イーグル、7バーディー、ボギーなしのパー71では自己最少ストロークの「62」。理想のスイングを追求する姿勢から、結果重視の現実路線にかじを切って急上昇した。2打差の2位に韓国の黄重坤(ハン・ジュンゴン)、7アンダーの3位に高山忠洋(37)=スターツ=ら3人が続いた。

 笑みが絶えない。近藤共は忘れかけていた好感触に浸り、心からゴルフを楽しんでいた。

 「久しぶりにいいゴルフができて良かった。難しいコースでいいスコアが出て自信になる。いいきっかけになったかな」

 パー5の5番でイーグルを奪うと、バーディーラッシュが加速。6番はチップイン、10番は4メートル、15番は7メートルをあっけなく決めた。16番(パー5)では2打目をバンカーに入れながら、絶妙なリカバリーショットでピンそば1メートルにピタリ。17番(パー3)で3メートルを流し込むと、18番では5メートルのラインを読み切り、強気のタッチで勢いよく沈めた。上がり4ホールで、4連続バーディー締め。硬軟、傾斜のある難しいグリーンで、パット数「24」は今季自己最少だった。

 プロ15年目の昨季、獲得賞金は初めて1億円を突破、賞金ランク3位に輝きながら、「もっと質のいい球を打ちたい」とオフからスイング改造に注力した。向上心の塊のような男にとって、理想のスイングを追求することこそが、奥深いゴルフの面白みでもあった。

 悲壮な決意は固く、「前半戦は無理してでも、結果よりやりたいことに時間をかけよう」。だが、5月の関西オープンで5位に入って以降、腰痛による棄権を挟んで7戦連続予選落ち。結果が出ず、「ナーバスになって後ろ向きにもなった」。迷いは、持ち味の攻撃性まで奪ってしまった。

 賞金ランク38位。どん底から抜け出ようと、スイング改造を一時封印し、「秋は結果を求める」と現実路線にシフト。昨季バーディー率(4・17)1位の看板通り、迷いなくドライバーで勝負する姿が戻ってきた。

 「攻めるイメージも出てきた。いい感じかな」。近藤共の反撃への思いは、1年ぶりの優勝で実を結ぶはずだ。 (松岡祐司)

 

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