放流は、単なる趣味ではない
趣味の為に放流すると言えるかな?
このブログでも青川ネットワークの発眼卵放流や稚魚放流を記事にした事は有るが、今日は
多分に自身の考えが含まれます。
今回は青川ネットワークの会員さんを、近県の河川組合が行う稚魚放流に案内させて頂きました。
いつも行う青川ネットワークの放流活動とは違い、河川組合の放流を手伝いながら
組合の放流や、近県の川を見て何か得るものが有れば楽しいのでは?と思ったからなんだけどね
当日は生憎の雨模様、参加者の方達は組合長より一人ゝ放流する谷を割り当てられ、初めての谷へ分け入る
同じように私も受け持ちの谷を歩き始める。
今回も放流魚種は「イワナ」、ビニール袋に酸素を封入した二つの袋、数百匹の稚魚を託される
この谷を歩くのは初めて。 何ともワクワクするねぇ
歩き始めて間もなく、谷は二つに分かれる。 「1」
先ずは右岸に流れこむ沢に突っ込んで行く
苔むした岩が雨に濡れて気持ち良く・・・滑る! 登り始めて15分ほどで小さな滝が
静かに近づくと、15cm程の魚影が走った。ここには稚魚を入れる事は出来ないなぁ
見上げると、雪の残る谷筋が・・・登るよォ
雪渓を目の前にまたしても小さな滝。 今度は大丈夫そうだ
ザックの中の一袋を取り出し水温に馴染ませる
帰り道を計算し、4分の1程を残して一か所目の放流完了。 水を補充し急ぎ足で分岐「1」へ降る、次は右
左岸側
楽しそうなプールで再び谷は分かれる「2」、杉の木まで分かれてるよ? そしてやっぱり左へ、右岸側を選ぶ。
えっ? 更に分岐!「3」
酸素の抜けた袋を気にしながら左に突入。 直ぐに流れは細くなり、流木で行く手を塞がれた
覗き込むと、残りの稚魚を放流するには十分なスペースと水がある。迷わず袋から出してやった。
「3」まで戻り今度は右へ
こちらは流木と雪渓にぶつかったが、ここまで魚影は確認できなかった。 2つ目の袋を取り出し
3分の1だけ放流。
ここで、最初の空き袋に水を入れ、残りを2つに分ける
せっかく軽くなったのに、酸素が無い分余計に水を入れたので、最初より重くなったような?
気を取り直し「2」まで戻る。そして再び登り始める忙しさ・・・・何が楽しいんだか?
急ぎ足で歩く先を黒い影が泳ぎ去っていく。まだまだ放流できない・・・・・
谷に入ってから1時間以上経ったころ、魚留とも思える滝に到達。 放流だね
さて、もう一袋残ってる。
これは勿論・・・・・・上へ!
全ての放流を終え入渓点に戻って来たのは、3時間近く谷歩きを楽しんだ後だった。
私の知る限り、河川組合の稚魚放流をボランティアに託す組合は少ないと思う。
言い換えれば、釣り人自らが自分たちの釣り場を作っているわけで、ボランティアとは言い難いよナ。
まぁ、青川ネットワークも似たような事をやってる訳だ。 自分たちの釣り場づくりかも知れない
しかしながら「自分達だけ」の釣り場づくりでは無い所がいいだろ! 誰が釣っても良いんだよ
放流後は「河川組合」の遊漁規則を守り、魚を大切に扱ってくれさえすればね。
青川ネットワークはそんな釣り人の集まりなんだよ
趣味の為の放流と言ったが、只、釣るだけが趣味でも無い。アマゴやイワナが泳いでるのを見るのも好きだし
そんな渓を歩くのも大好きで(徘徊とも言われる)、そんな景色を子供達に残したいとも思っている。
さて
谷歩きを終え戻って来た場所では、これから2本目の谷へ赴く会員さんが出迎えてくれた
多少危険を伴う谷の為、二人で行くとの事。 稚魚はエアレーションで生かされている
「明るいうちに下りてくるよ」と言い残し、陽気に歩き始めるその背中には重いポリ容器やザイルが
う〜ん 何かに憑りつかれているとしか思えん!
源