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【スポーツ】<首都スポ>大学サッカー 順大・佐野が爆発宣言 今年こそインカレ出場だ2015年10月9日 紙面から
頼れる得点源が復帰を果たした! 第89回関東大学サッカーリーグ(東京中日スポーツ後援)の1部で現在7位につける順大に、昨年11月に負った左膝の大ケガを乗り越えたFW佐野翼(3年・清水商)が帰ってきている。元日本代表DFである堀池巧新監督の期待も大きく、チームの浮沈はこの背番号「9」の出来次第と言っても過言ではない。攻守両面にわたる泥くさいプレーでチームのために尽力する点取り屋。完全復活が迫る“献身の男”に話を聞いた。 (取材・構成、関孝伸) 昨季のリーグ第20節、国士舘大戦(11月2日)で左膝前十字靱帯(じんたい)部分断裂の重傷を負った。順大は残り3戦という第19節終了時点でトップに立っていたが、国士舘大戦で引き分けて勝ち点を落とし、その座から滑り落ちた。 首位からの転落にエースストライカーの離脱まで加わった。ダブルのショックに見舞われた順大はチームを立て直すことができず、結局3位にとどまった。 佐野が欠場したラスト2戦はともに無得点に終わった。チーム最多の8ゴールを挙げていた佐野を失った時点で、順大優勝の目は事実上なくなったのだった。 −復帰までに6〜7カ月かかるという診断でした 佐野「ケガをした瞬間に激痛が走ったので、かなりの重傷だろうとは思っていました。シーズンを戦ってきた同じメンバーでサッカーをやることがもうできなくなったということもあって、頭の中が失望感で真っ白になりました。泣きそうにもなりました」 −気持ちを切り替えることがなかなかできなかったのでは? 「1週間くらいかかりました。『まだ2年生(当時)だし、先があるんだから』とか、『リハビリを頑張れば、きっといいことが待っているんだから』といった言葉を周りの人たちからいただいて、すごく勇気づけられました」 −チームは当時、優勝を争っていました 「当時のチームにはフォワードの代えがいなかったんです。それなのに自分はもう何もできなくなったので、迷惑をかけて申し訳ない気持ちでいっぱいでした。お願いだから勝ってくれと願うだけでした」 −今季開幕にあたってはどんな意気込みを持っていましたか? 「意気込むというよりは焦りみたいなものがありました。元のようなプレーができるのだろうかとか、監督が代わってチームのサッカーも変わったので、復帰したときに普通に適応できるのだろうかとか、いろいろと心配していました。でも、自分はプロを目指す身なので、苦しくても乗り越えていくしかないと思いました」 −7月の半ばに練習に合流しました 「すべてが落ちてしまっているという感覚がありました。頭も働かなかったですし、何よりも自分の体が動きませんでした。元にはやっぱり戻らないんじゃないかと思って、軽く絶望しました。もう一度同じケガをしたら終わりというふうに思っていて、プレーをする中で恐怖心も感じました」 −ただ、そのあたりは時間が解決し、9月12日の中大戦において途中出場で試合に復帰しました 「練習を重ねていく中で、この動きはもうやれると感じることが少しずつ多くなりました。ただ、試合中は無心なのですが、練習ではターンや着地をするときに恐怖心がまだ出ることがあります」 −すでにスタメンに戻っています。“復帰ゴール”はまだですが、直近の試合ではアシストを記録しました 「状態としては、去年を100とすると今は50くらいでしょうか。リーグ戦は残り6試合ですが、次で今季初得点を決めて、トータルで3、4点は取りたいところです。ケガ明けとはいえ、スタメン復帰から3試合で0点っていうのはフォワードとして問題です。アシストでは物足りません」 −チームとしての今季これからの目標を教えてください 「(リーグ戦5位以上に無条件に与えられる)冬のインカレ(全日本大学選手権)の出場権を取ることです。僕自身は去年のインカレに出られずにメッチャ悔しい思いをしたので、今年こそという思いがあります」 −来季は4年生になります 「まずはケガをしない体をつくった上で、シーズンの最初から最後までチームの役に立ちたいと思っています。フォワードとして点を取るための動き出しのところを今結構勉強しているんですが、そういう部分などでプレーの幅を広げていきたいと思います」 −“ゴール量産”を期待しています 「はい、ありがとうございます」 ◇ 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」面がトーチュウに誕生。連日、最終面で展開中 PR情報
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