特定秘密:4万文書増…417件指定、最多は防衛省

毎日新聞 2015年10月09日 22時02分

 内閣官房は9日、特定秘密保護法(昨年12月施行)に基づいて、今年6月末段階で10省庁が417件を特定秘密に指定、保有文書は23万121になったと発表した。

 昨年末から35件、4万928文書増えた。内閣官房は「着実に指定、運用が積み重なっている」と説明している。

 417件のうち最も多かったのは防衛省で266件。

 昨年末比19件増で、情報収集手段を使って得た画像・電波情報、外国から提供された情報、防衛力整備方針などの秘密が増えた。ほかの省庁では、内閣官房55件(6件増)▽外務省36件(1件増)▽警察庁23件(5件増)▽海上保安庁16件(1件増)▽公安調査庁12件(2件増)▽経済産業省4件(増減なし)▽総務省2件(増減なし)▽国家安全保障会議(NSC)2件(1件増)▽法務省1件(増減なし)だった。

 主な官庁の特定秘密文書数は、内閣官房が7万1621文書▽防衛省6万6047文書▽外務省5万639文書▽警察庁1万9881文書などとなっている。

 政府はこの日の閣議で、特定秘密の取り扱いについて12月1日から、身辺調査にあたる「適性評価」を受けた人物に限定する政令を決定した。【青島顕】

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