2015年10月01日

現役保育士が答える「現場のホンネ」から保育園児童を考察

保育園児はかわいそう?勉強ができない?

「まだこんなに小さいのに保育園に預けられてかわいそうに…」「勉強ありの幼稚園児に比べて、遊ぶだけの保育園児は勉強も遅れがち」…など、義母から実母から、またはママ友からそんな言葉をかけられ、戸惑う保育園ママは少なくない。確かに3歳から登園の幼稚園とは違い、保育園は0歳からOK。朝は7時から夜も19時まで預け入れ可能。幼稚園ほどの習い事カリキュラムもない。・・・がしかし、それが本当に“かわいそう”なことなのか? “勉強は遅れる”のか? 教育の専門家でもある現役保育士の声を拾ってみると意外なことが浮き削りになってくる。

 

 

 

プロの保育士の大半は「NO」という意見が9割。反対に「YES」と答えた保育士の意見は、「朝7時から夜7時まで最大12時間も預けられている子どもはかわいそうだと思ってしまうこともある」ということ。

 

 

保育園のメリットとは!?

お友達と長時間一緒に生活をし、深い関わりを持つことで協調性が生まれること。精神的にも体力的にもたくましくなり、自立が早い。小さな頃からお友達と生活を共にすることで、当然喧嘩もする。自分の意見がとおらないことも多々ある。そんななかで生活をすることで、集団での過ごし方や社会性が自然と身につき、たくましくなるのも事実だろう。

 

また栄養士の考えたバランスのよい食事がとれることもメリットだし、手作りのおもちゃや絵本まで、子どもたちにとっては楽しい遊びの場であることは間違いない。トイレトレーニングや食事のマナーなど、生活の基盤が身につくのも早いだろう。子どもたちの健康や成長を第一に考えて整えられた環境に身をおくことが「かわいそう」なことだろうか?

 

 

保育園児は幼稚園児とくらべて勉強が遅れがちって本当?

この質問に対しても「NO」が96%。しかも先入観からくる完全に素人意見という反論も。今は保育園でもひらがなの勉強はやるし、最近は幼保一元化の動きも出始め、保育園でも幼稚園なみのカリキュラムを組むそうだ。園児のおばあさんから『保育園は遊ばせて寝かせるだけ』と言われたことがある。昔の人の大半はそう思っているのかもしれないが、勉強ができないのを保育園のせいにしているだけでは?という意見も。家での読み聞かせやお勉強を疎かにしている親の責任という見方もできる。

 

 

ただし、幼稚園の方がカリキュラムも充実しているのは事実らしい。リトミックや英会話は当たり前?最近は公文やベネッセなどの専門教育を取り入れている幼稚園も?遠足や運動会はもちろん、父母参観、バザー、苗植えなどパパ・ママ参加での家族行事が多いので何かと親子の交流機会も増える。その結果、園児たちの日常生活への関心度合いも高いため不足している部分を習い事などでカバーしようとする熱心な親が多く、勉強への関心度が高いだけなのかもしれない。

 

 

 

今回、「保育園児はかわいそうか」という入り口から入ったが、ひとつ言えることは、お母さんたちが「働く」ことを選択したからといって、子どもたちと一緒にいたくないわけではないということ。そして保育園側も、お母さんたちのニーズに応えるために、保育園と幼稚園のそれぞれの良いところを組み合わせた「幼保一元化」に力をいれる地域も増えてきているということを忘れてはならない。「女性が働くのが当たり前」となった現代では、子どもの教育の仕方もそれぞれ。保育園通い・幼稚園通いに正解も不正解もない。世帯の多様化が進む今の時代に、なんとも言えないことを議論するのはそろそろ無意味なのかもしれない。