グルメ漫画の名場面を、科学の力で検証!
人工知能やシミュレーションの技術がさまざまな分野に応用されて久しくなりました。食の分野も例外ではなく、ヒトの舌の感覚を再現する人工知能を持つ「味覚センサーレオ」には、食品会社をはじめ広告・メディア業界からも注目が集まっています。
味覚センサーレオは、食べ物の味を客観的に1〜5の数値で表すことができる装置。センサーを使えば、調理法によって味が変わることや相性の良い食べ合わせを発見することができますよ。
しかし、お堅く真面目に味覚の研究をするためだけに使っているだけでは各方面からブーイングが飛んできそうです。科学なんてよくわからんという方のためにも、もっと楽しく、エンターテイメントのために!センサーを使ってもいいですよね。
そうした文脈で生まれたのが、"グルメ漫画のシーンを味覚センサーレオで検証する"という企画。第一弾は、グルメ漫画の先駆けである雁屋哲さんの『美味しんぼ』の、あるシーンを検証してみたいと思います。
牛肉に一番合うソースは?
今回検証するのは、『美味しんぼ』2巻の第4話「日本の素材」に登場するシーンです。
この話では、『 美味しんぼ』における最も危険なフラグ、著名な料理批評家がフランスから登場します。海原雄山と山岡士郎の闘いでないということは、最後に全てのトラブルを、士郎が料理で解決するはずです。ちなみに、海原雄山と山岡士郎の対決のときは、先に料理を出したほうが完全なる死亡フラグです。
著名なフランス料理批評家のフランス人、ジャン・モレル氏の来日に合わせて、都内の名シェフを集めて料理を振る舞ったものの、お口に合わず大激怒されちゃいます。
そこで、主人公の山岡士郎とその友人たちがモレル氏の機嫌をとろうと、とっておきのステーキを振る舞ったところ・・・
( 雁屋哲 花咲アキラ 美味しんぼ2巻より引用)
美味しさの鍵は、ソースの隠し味にあるようで。最後に、隠し味の正体が「醤油」だと明かされています。
今回検証するのは、この、「牛肉に一番よく会うソースは醤油」というセリフ。
本当に、牛肉に一番合うソースは醤油なのでしょうか。さっそく、味覚センサーレオを使って調べてみましょう!
和牛と4種類のソースの相性を調査!
検証では、和牛に、しょうゆ、ぽんず、ごまだれ、市販の焼肉のタレの4種類をそれぞれかけた場合の相性の良さを調べました。味覚センサーレオは、味覚の強さやバランスを計算することで、相性の良さを示す「相性度」を100点満点で表すことができます。80点以上が美味しいと言える指標。果たして、一番相性が良かったのはどのソースなのでしょうか…?
1位.しょうゆ・・・97.0点
2位.焼肉のタレ・・・94.8点
3位.ごまだれ・・・93.0点
4位.ぽんず・・・92.4点
どれも90点以上なので基本的に相性は良いですが、『美味しんぼ』のシーン通り、しょうゆが一番相性が良いという結果になりました!この結果について、味覚センサーレオを操る味覚研究家である味博士に詳しく説明してもらいましょう。
「しょうゆは、しょうゆの塩味と肉の旨味のバランスが最も良い数値となっているほか、しょうゆの酸味が肉の甘味を引き立てる効果もあります。焼肉のタレは、やや甘さが強いために肉の旨味を引き立てきれなかったようです。ぽんずは酸味が強調されており、ごまだれはごまだれの方が味が濃いため、味を引き立てるよりは大きな味の変化を楽しむソースだと言えるでしょう。」
素材の味を引き立てるには、味覚同士の引き立て合いや、味が濃すぎないことが大切のようですね。普段焼肉のタレで済ませているあなたも、これからはしょうゆをかけてみてはいかがでしょうか。
第二弾でまたお会いしましょう!
会員登録いただくと、記事へのコメントを投稿できます。
Twitter、Facebookにも同時に投稿できます。
※ 2014年3月26日以前にHONZ会員へご登録いただいた方も、パスワード登録などがお済みでない方は会員登録(再登録)をお願いします。