円山動物園:20歳「ゆり太」がけんかで死ぬ
毎日新聞 2015年10月08日 23時08分(最終更新 10月09日 10時49分)
札幌市円山動物園(同市中央区)は8日、ニホンザルの雄「ゆり太」(20歳)が仲間同士のかみ合いによるけがの治療中に死んだと発表した。死因は治療に使用した麻酔による急性心不全と推定されている。同園はマレーグマが別の個体に襲われ死んだ事故で動物愛護管理法に基づく改善勧告を受け、10月から獣医師を増員するなど改善に乗り出したばかりだった。
同園によると、7日朝、改修工事を終えたサル山へ別の飼育場からニホンザル71匹を戻すための作業を始めた。室内展示場から4、5匹ずつ小部屋に誘導し捕獲していたところ、室内展示場でサル同士がかみ合いを始め、6匹がけが。最も重傷だったゆり太には麻酔をかけて縫合治療をしたが、約5時間後に心肺停止状態になった。作業には獣医師も立ち会っていた。
同園では8月、新施設「アフリカゾーン」で展示予定のグラントシマウマとマサイキリンも急死しており、飼育管理体制の見直しが進められていた。【三股智子】