
ミニサッカー場も当然水びたし
どこへ行っても、この公園ではあらゆるものが水びたしだ。
通路は清らかな流れになってるし
ミニサッカー場は作品みたいになってる
そしてピッチ中央には川が流れている
そして、この公園で唯一乾いたサッカー場がこの裏にある。
ふつうのサッカー場。むしろ乾いていることに驚く。
じつはこのサッカー場だけ、土を盛って高くしているのだ。だから乾いている。
さすがに一つくらい乾いた場所がないと子供たちが運動できないということに気がついたのかもしれない。
サッカー場のそばの清らかな流れには、
サギもいた
その奥には、また安定の水びたし野球場が控える
バッターボックスからの見た目。鉄塔が美しい。
水鳥がセカンドの守備位置にいる。
レフトの守備位置からバッター方向。三塁線が水路となっており、とても見やすい。
水びたしは悪いことばかりじゃない。三塁線が見やすいなどの利点もあるのだ。
そして三塁コーチボックスから三塁側外野席方向を見ると、ふつうの野球場にはない設備がみえてくる。
あれはなんだ
水門じゃないか
川が吸い込まれていく
そう、ベンチの下を含め、公園じゅうから湧いた水が川となり、この水門から先へと進んでいるのだ。
じゃあこの先はどうなっているのか?
地図に赤く囲った場所が、ここ白山公園。青い線が公園から湧いた水の流れで、西妻川という名前がついている。川はその先で黒目川に合流し、さらに新河岸川、隅田川を経て東京湾に注いでいる。
つまり、さっきのベンチの下から湧いた水は50km以上の道のりを経て、最終的に海にたどり着いているのだ。まじですごい。
川の水源であり、調節池でもあった
公園から水が湧いている、というと井の頭公園と神田川みたいな例があるけど、ここはベンチとか野球場から水が湧いてるのだ。気合の入り方が違う。
そもそもなんでここに公園があるのか? それは最初に見た滝山団地が関係している。
公園の入り口にあった滝山団地
団地が作られる前、このあたりの一帯は林だった。そこに大規模な団地を作ると、表面が舗装されることになり、降った雨を蓄える力がずいぶん減ってしまう。
なので保水力を別に確保するための施設を作ることがあって、調節池とか遊水池とか呼ばれている。この公園は、まさにそのための機能を持っているのだ。
詳しくは、当サイトのライター大山さんによる『
「調節池」に夢中』という素晴らしい記事があるので、そちらを読んでほしい。
じつは調節池でした!
地元の人に話を聞くと、
・夏に雨が多く降った年の秋はこんなふうになる。
・冬には乾き、春には子供たちが普通に遊んでいる。
とのことだった。
「野球場なのに水がなみなみと!」みたいに言ってきましたが、実際は「池なのに野球もできる!」が正しかったわけなんですね。
白山公園、ぜったい行ったほうがいい
こんな公園、ほかに見たことがない。みんなも今のうちに一度は行ったほうがいい。ただし、サンダルを忘れずに。
なお、こんなにずっと水が湧き出すのは当初は想定してなかったのではないか、というのが本田さんの推測。団地が出来たときは地下水位が低かった時期なので、あくまで大雨直後の調整池としての設計だったのではないかとのこと。確かにそうでしょうね。
素晴らしい場所を教えてくれた本田さん、ありがとうございました。