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 独紙ウェルトや英BBCなどは7日、国際サッカー連盟(FIFA)の倫理委員会がスイス検察当局から背任などの疑いで捜査を受けているゼップ・ブラッター会長(79)を、暫定的に90日間の資格停止処分とすることを検討していると報じた。ハンスヨハヒム・エカート氏が率いる倫理委員会審査部門が最終的に判断するという。

 ブラッター会長をめぐっては、スイスの検察当局が先月24日から捜査を開始。同25日にブラッター会長本人から事情を聴いた。ロイターなどによると、ブラッター会長は2005年9月、W杯のテレビ放映権についてカリブ海サッカー連合と不当に安く契約を結び、FIFAに損害を与えた疑いがあるほか、11年2月、FIFAの金を不正に支出し、欧州連盟(UEFA)会長のミシェル・プラティニ氏に200万スイスフラン(約2億4千万円)を支払った疑いがある。

 ブラッター会長はこれらの容疑を否認している。資格停止が検討されていることに、ブラッター会長の弁護士は「ブラッター会長は何も知らされていない。ブラッター会長の話を聞き、証拠を再検討すべきだ」とコメントした。(ロンドン=河野正樹)