ないかな、救急車の利用には社会の問題が見え隠れしているということだと思います。
山崎登解説委員でした。
次回は、名越章浩解説委員です。
ぜひ、ご覧ください。
(後藤)昭和32年に始まった「きょうの料理」。
個性あふれる名講師たちが腕を振るってきました。
懐かしい語り口と色あせないレシピを振り返ります。
「きょうの料理」は今年で放送58年。
これまで1,800人を超える講師4万を超えるレシピが登場してきました。
そこで毎月1回「懐かしの名調子・名レシピ」と題して貴重な過去の映像をご覧頂いています。
これまで番組では世界的に活躍するフレンチシェフにご出演頂く事もありました。
そうなんですよね。
まずはフレンチの重鎮ジョエル・ロビュションさん。
31歳の若さでMOFフランス最優秀職人賞を獲得して注目されました。
その後36歳でレストランガイドの三つ星を初めて獲得。
その半年後に番組に出演して頂きました。
そしてもう一人はベルナール・パコーさん。
独創的な料理でフランス料理界にルネサンスを起こしたと言われています。
現在ロビュションさんは70歳。
パコーさんは68歳。
お二人は今も活躍中です。
ではまずこちらです。
皿に絵を描いたように美しい一皿。
それがロビュションさん流。
どうぞご覧下さい。
これが「すずきのしゃこえび包み」の主な材料です。
すずきは上身を薄切りにします。
その中にしゃこえびの殻を取りむき身にしたものを包みます。
まずラップを2枚用意します。
これですずきを包むわけです。
抜き型でくりぬいたすずきの薄切りを取り…。
これをラップの中央に置きます。
のりの役目をする卵白を少量塗ります。
しゃこえびは殻をむき半分に切ったものです。
これをすずきの中央にのせます。
ここで全体を財布の形に作ります。
上からかぶせるすずきは約1cmほど先ほどのすずきより大きく切ります。
ごく少量の卵白を塗ります。
この卵白で2枚のすずきがしっかりとくっつくわけです。
火を通すとすずきの身が縮まりますので上になるすずきを大きめに切っておくと全体がきれいに包み込めます。
しっかり包み終えたら溶かしバターをはけでたっぷり塗ります。
次に一つずつラップに包みますがちょうどラグビーのボールのようにだ円形に形づくります。
そしてこれを蒸し器に並べ4分間蒸します。
ではソースを作りましょう。
小さじ1のバターを入れみじん切りのたまねぎフヌイユを加えます。
塩を加えると野菜から水分が出て鍋に焦げ付かずに済みます。
弱火で5分間色がつかないように特に注意します。
煮立ち始めたところでスパイスを用意します。
八角は半分に割り2〜3個。
クミンシードを少々。
サフランはごく少量用意します。
ご覧のとおり野菜がとろとろになっています。
ここですずきのアラで取っただし汁を加えます。
そしてスパイスを全て入れます。
約大さじ2杯の生クリームを加え…。
鍋肌に移る泡が半分の大きさになるまで煮詰めるとソースの濃度がちょうどよくなります。
泡が小さくなったので生クリームを大さじ3杯加えます。
濃度がちょうどよいのでこします。
ソースにとろみをつけるためにバターを加えて泡立て器で混ぜます。
これでソースが出来上がりました。
すずきは4分間蒸しました。
ラップを剥がし布巾にのせて汁けをきります。
すずきをVの字型になるように飾ります。
先ほどこしたソースを仕上げましょう。
ちょうどよい濃度です。
約大さじ1杯のいくらを加え…。
よくかき混ぜます。
このソースをすずきの上にかけます。
ソースを平らにします。
すずきの上にキャビアをのせます。
キャビアの量は食いしん坊の度合いに応じてどうぞ。
セルフィユをキャビアの上に飾ります。
これはなくてもよいのですが飾りにごく少量のソースアメリケーヌを周りに流します。
これはしゃこえびの殻であらかじめ作っておいたものです。
そして全体にシブレットを少し散らします。
アツアツをお出しします。
どうぞ。
ロビュションさんね最年少でもってこの商売にMOFを取られたというような事とかね商売を始めてそれにはねそれなりの苦労があったんじゃないかと思うんです。
もうほんとにね今の現代の一つの料理をね自分でつくり出すというのには非常にいろんな神経を使われると思うんだけど大変な事だと思います。
どうですか?この職業ではいつも完全なものを目指し世間の人がしている事とは異なるものを探究していかなければなりません。
今やフランスの料理は戦後のいわばアレルギー状態から脱したところで素材の風味を大切にしてそれをベースに料理の味を生かしているところだと思います。
私自身この世界に入って間もなく25年になろうとしていますがフランス料理が今ほどおいしかった事はなかったと感じますね。
やっぱりそれぞれのね私らが見ても非常にやっぱり各シェフによって料理のセンスが違うと思うんですよね。
良いシェフというのは料理を自分のものとして個性を発揮し自分の好きな料理を作るものです。
その人が料理を好きであれば自分の料理を作る時にある程度の成果は挙げられますし個性が生きた作品が生まれます。
私が「料理」というのはこうした個人の特性が出た料理の事です。
新しい調理法加工法やらで可能な限り料理の風味を引き出しまた栽培方法の改良などから新しい素材も発見されますので常に何か新しいものをつくるのは可能です。
今までのものを改良し努力していけると思います。
料理は無限で今や料理には国境がありません。
日本フランス中国そしてその他の国々の間で料理人が密に交流しています。
そのおかげでおのおのの国の特徴を生かした料理が発展させられると思います。
ロビュションさんらしい料理を我々にまた紹介してくれる事を楽しみにしております。
どうもありがとうございました。
ロビュションさんにお話を聞いていたのは日本のフランス料理界の第一人者だった小野正吉さんですね。
「きょうの料理」でもおなじみの先生でした。
当時小野さんは最新のフランス料理を日本に紹介しようという事でロビュションさんを招いたんだそうですね。
料理が美しく盛りつけられて出来上がっていく過程は魔法のようでね。
そうそう。
見ていてワクワクしましたね。
ああした技が日本の料理界に大きな影響を与えたんでしょうね。
そういう事だと思いますよ。
そしてこの方もそういったお一人といってもいいと思います。
続いてはベルナール・パコーさんです。
これはパコーさん独自の柔軟な発想から生み出された料理です。
通訳と料理の解説はフレンチシェフの斉須政雄さんです。
ではご覧下さい。
フランスからのお客様ベルナール・パコーさんにその華麗なフランス料理の腕をご披露頂こうと思います。
パコーさんは現在最も人気のあるフランスのシェフのうちのお一人なんですね。
今日はパコーさんの長年の友人で東京の三田でレストランをしてらっしゃいます斉須政雄さんに一緒に加わって頂きましてその解説もお願いしたいと思います。
今日はどんなフランス料理をご紹介下さるんでしょうか?
(フランス語)最初に「ムース・ド・ポワブロン」をご披露します。
これは我々が10年前に毎日やってた事で殊更言う事でもない料理だと思いますと。
「ムース・ド」…何ですか?「ポワブロン」赤ピーマンのムースです。
赤ピーマンのムースはまず最初にこのようにして表面の皮を黒焦げにします。
これは短時間で表面に焦げをつけまして皮をむくだけの操作のためにやってます。
一番時間のかかる操作です。
今これから水を通して皮をむきます。
よく焼いてあればすぐむけます。
よく滑って切る事ありますので慎重にやって下さい。
大体ざく切りのような大きさに切ります。
少量の水と…。
少量の岩塩のみです。
これで15〜20分ぐらい。
今火が入りました赤ピーマンを水分をきっております。
これからミキサーにかけます。
これを鍋にもう一度取り出します。
といいますのはまだ水分がかなり残っておりますので最後にクリームとあえる場合に緩い状態になります。
それを補うためにこれからもう一度水分をとばします。
最後にある程度煮詰まりましたらばバターを加えます。
これはバターが冷えると固まる性質を利用してこういうピューレのボディーをつける意味でそれと風味をつける意味ですか…。
それで使用しております。
それではこれから赤ピーマンのムースのソースを作りますね。
下に敷くトマトのクーリです。
これは生のトマトに今酢とオレンジジュースですね。
そしてカイエンヌ。
辛いもんですから少量を入れて下さい。
そしてお砂糖です。
お塩ですね。
これで赤ピーマンのムースのソースが出来上がりです。
OK?Oui.フランスのクリームと違って性質がちょっと異なっておりまして日本のクリームはあまりたて過ぎますと分かれてしまいますね脂肪と水分に。
よくフランスからいらっしゃる料理人は失敗なさるんですけど彼はそれを知っていて説明してくれたようにやっておりました。
OK!これあの脂肪に対して熱量で滑りをよくする状態で温めたスプーンですくい上げます。
はい。
これで出来上がりです。
(好本)うわぁ〜ほんとに手が魔法のように…。
手に魔法かかってるみたいにクルックルックルックルッてなさったらポンと…。
一番簡単なやり方だと思います。
なんてまろやかできれいに出来上がったんでしょうか。
わあ楽しみですね。
お料理をなさってる時というのはどんな事を思って料理をなさってるんでしょう?料理しか考えてないって。
(好本)今から作る料理の事。
料理を作ってお客さんに出して得る喜びだけを考えてると。
パコーさんと斉須さんはフランス料理を作る時の精神に共通のものがあるっていうふうに伺ったんですが。
単純な事ですが…。
豊かなポーション大きさっていうんですか…。
思いやりもそうでしょうけども寂しくないお皿ですね。
たっぷり盛ってあげたいと。
(好本)ふ〜ん…。
慢心しない事ですかね。
なんか簡潔で豊かにって何となく家庭の味というようなものと共通する…。
精神はそうですね。
家庭料理と同じだと思います。
とてもシンプルな盛りつけですけれども滑らかさや柔らかさが伝わってくる一品でしたね。
パコーさんが大切にしている事。
それは「たっぷり盛る」それから「思いやりを持つ」。
考えてみると人を喜ばせたいという気持ちの表れですからプロも家庭も同じ事だというふうにおっしゃってましたね。
番組ではこれからも毎月一度懐かしの映像をお届けしますのでお楽しみに。
(本田)あ〜僕の地元福島!のどかだなぁ〜緑がまぶしい!本田よう一です。
震災から4年半。
東北各地の若者たちが地元を料理で元気づけようと頑張っています!そこで僕が毎月その現場をお届けします!
(本田)
太平洋に面した福島県いわき市
は〜いこんにちは!
磐城農業高校を訪ねました
(生徒たち)よろしくお願いします。
皆さんはふだんどんな活動をされてるんですか?地元の特産品を利用した商品開発を行っています。
みんなが今力を入れてるのがカジキ。
いわき沖は巨大なカジキが釣れる釣り人憧れの地で町おこしの目玉として期待されているんです
カジキでご当地グルメを作ろう!みんなで考えたのが…
実は先輩たちから受け継いだある思いが込められています
4年前の震災で学校は大きな被害を受け先輩たちは料理がつくりたくてもつくれない苦しい日々を送っていました。
そんな時…調理場を提供しようと手を差し伸べてくれたのが水産業者の皆さん。
「何とか恩返ししたい」。
先輩たちはカジキを使った町おこしを手伝う事にしました
カジキのホットドッグやクレープ。
更にカジキのアイスまで地元を元気にしたいと毎年工夫を重ねてきた先輩たち。
思いを受け継ぎ今年のメンバーが編み出したのが地元いわきのお米を生かした…
なかなかいいアイデアですよね
面白〜い。
ご飯にカジキハンバーグを重ねてあとは大事な隠し味
みんなの愛入ってます。
入ってる…。
地元愛た〜っぷりハワイのロコモコをヒントにしたその名も…
みんなでいっただきま〜す!
(本田)ご飯もちもちね。
カジキジューシー。
柔らかい。
伝えられたら…。
(本田)いいね。
(本田)おお〜!
愛情と希望が詰まったライスバーガーに無限の可能性を感じました。
いわきのみんなごちそうさま!
2015/10/02(金) 10:15〜10:40
NHK総合1・神戸
きょうの料理 懐かしの名レシピ▽世界的フレンチシェフの技〜ロビュション、パコー[字]
フランス料理の巨匠として知られるジョエル・ロビュションさん、ベルナール・パコーさんが「きょうの料理」に出演、スペシャリテを披露した時の懐かしい映像をお送りする。
詳細情報
番組内容
ジョエル・ロビュションさんは、伝統の技をベースに、独自の工夫を加えた料理の数々を生み出し、当時31歳の若さでフランス最優秀職人賞MOFを獲得、一躍トップシェフに。30年前に来日した際に披露した「すずきのしゃこえび包み キャビア添え」の映像を。ベルナール・パコーさんは、フランス料理のルネサンスとも形容される、独創的な料理で世界にその名をとどろかす。代表作「赤ピーマンのムース」を披露した映像を。
出演者
【講師】フレンチシェフ…ジョエル・ロビュション,ベルナール・パコー,【司会】後藤繁榮,高橋さとみ
ジャンル :
情報/ワイドショー – グルメ・料理
趣味/教育 – その他
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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